【アトリエ訪問】物質的な絵画と絵画的な彫刻のあいだ〜安井鷹之介さんのアトリエに訪問

安井鷹之介さんアトリエ訪問

安井鷹之介(Takanosuke Yasui)さんのアトリエに訪問する機会を頂きました。
お伺いした日は初個展「OK Plastic」を間近に控えた2月中旬です。

安井鷹之介さんアトリエ

荒川区の日暮里エリアに構えるアトリエは戸建て住宅の中にありました。

一軒家をまるごと借りて2階に在住。1階部分をアトリエとして利用しています。

2019年2月 アトリエ訪問

筆者が安井さんのアトリエに伺ったのは今回が2回目でした。前回はちょうど1年前の2019年2月。その際の光景と大きく変化している様子に驚きました。

まずは当時の様子を少し振り返ってみます。

2019年2月訪問時アトリエ風景

2019年2月訪問時アトリエ風景

2019年2月訪問時アトリエ風景

2020年2月 アトリエ訪問

初個展の直前と言うタイミングということもあり、出品作品を中心に多くの作品が展示され、大作を含む密度の濃い空間を観させて頂きました。

道路に面した開口部が広いアトリエ

壁面に並べられた作品 ※個展未出品の作品も含みます。

安井鷹之介さんは、2019年の秋、約1ヶ月間ヨーロッパへ旅行に行き、多くの欧州美術に接する時間がありました。なかでも、ロダンの弟子カミーユ・クローデルの作品や歴史的背景に触れ、初個展の主軸として作品が制作されました。
今回の個展は「彫刻家 カミーユ・クローデル」 「可塑性」「半透明の彫刻」にフォーカスした作品が展示されます。

中央は個展DMに採用された作品《The God Gone(Eifman Ballet)》2020年

左上:《reservoir》2020年

東京藝大の彫刻科を卒業した安井さんですが、以前に比べて平面的な作品が多くを占めているように感じました。

綿布に石膏を塗り下地を作った状態

アトリエ風景

《Rodin》2020年

アトリエの安井鷹之介さん

年間200作品ほど制作しているそうです。アトリエ内には沢山の作品が並んでいました。

アトリエの収納棚には沢山の作品が保管されていました。

安井鷹之介《abandoned plastic flowers》2020年 石膏、綿布、アクリル絵具、木製パネル

Radioheadのアルバムの名盤“OK Computer”から引用したタイトルで挑む初個展「OK Plastic」。折しも、同時期に開催されている東京藝大の先輩、井田幸昌さんの個展タイトルも同バンドのアルバムタイトルが使われています。
安井鷹之介さんが初個展で奏でる高らかな音色に注目していきたいと思います。

初個展 概要

安井鷹之介
OK Plastic
会場: MEDEL GALLERY SHU
会期:2020年2月17日(月)〜2月23日(日)
時間:11:00 ~ 19:00 (最終日は17:00まで)