恒例の企画「展覧会BEST10」。
今回は2018年4〜6月・第2四半期編です。
筆者が観覧した展覧会で特に印象に残ったものをまとめました。
1)五木田智央
五木田さんの展示は作品は大型作品の迫力があって、美術館の中に独自の世界観を作り出していました。そんな空気に心地良く飲み込まれて、素晴らしい時間を過ごしました。
一方で批評家の方は五木田作品を皮肉しながら、学芸員(キュレーショター)に対する辛口意見には頷ける視点もあって、Twitter界隈ではザワザワしていて議論が渦巻いてましたね。
6/8の東京新聞夕刊の美術評欄で、東京オペラシティギャラリーで開催中の五木田智央展について書きました。先ごろ話題になった「先進美術館」問題にも触れています(オペラシティギャラリーは「ギャラリー」と名乗ってますが、公益財団法人の運営管理なので「美術館」扱いとしています)。 pic.twitter.com/ZW9Q0mOZBF
— 黒瀬陽平 (@kaichoo) June 9, 2018
サイン会にもお邪魔しました。
2)加山又造
見応えのある展示だったのが「Re又造 MATAZO KAYAMA」。
オリジナル作品とデジタル作品のクロスオーバーが見応え満点でした。
3)山口藍
ご本人ともお会い出来て、今回の個展の雰囲気をそのまま映したような優雅な所作と語り口の上品な方でした。
4)タグチ・アートコレクション
田口さんと言う企業経営者の方のコレクション展。作品がメジャー級で分かりやすい展示でした。
青山悟さんのアーティストトークを拝聴できたのがより一層楽しめた要因かも知れません。
5)ヘンク・フィッシュ
立体作品にドローイングまで、才能をフルパワーで受け止められたような展示。海外大御所の作家さん個展を同時期に体験できる喜びを噛みしめておりました。
6)日経日本画大賞展
招待チケットをもらって伺った「日経日本画大賞展」。全く期待しないで入場しましたが、コレがなかなか素晴らしい作品ばかりで、図録まで購入してしまいました。田中武さんの作品に拍手!
7)井上裕起
オオサンショウウオをモチーフにした可愛らしい作品。小規模の展示でしたが,今後の活躍を願ってランクインです。
8)平子雄一
五木田さんの展覧会で知り、同時期に開催されていた江戸川橋「WAITINGROOM」の展示に伺ってその世界に魅了されました。
9)やましたあつこ
卒業間もないやましたあつこさんの個展は心地良い空気がギャラリーに充満していて、若さゆえの荒々しいエネルギーも感じました。会期中2度も立ち寄らせて頂いたほど。素晴らしい世界観がありました。
また、1つ上のフロアで同時に開催していた林もえさんの個展との相性も抜群でしたね。
10)前川ひな
前川ひなさんは今回の展示で初めて知りました。
素晴らしい才能を持つ作家さんだと感じました。ギャラリーさんのご厚意もあって過去作も拝見するチャンスを頂き感激しました。今後の活躍を願っております。
番外編)デザフェス
展覧会と言う形式では無くて物販中心でライブペインティングも行われている「デザフェス」。若い作家さんたちの創作エネルギーがあふれ出るイベントなのですが、非常に熱い熱いイベントで大好きなイベントです。
まとめ
3ヶ月単位でお送りしているこの企画。わずか3ヶ月という短い期間とはいえ、今回も素晴らしい出会いが沢山ありました。掲載に至らなかった展覧会も沢山あります。
なお、評判の良かった模様の「nude展(横浜美術館)」は残念ながら見逃してしまいました。
また、6月開催の展覧会でも、7月以降に終了を迎える展覧会の一部は含んでおりません(次回に掲載の可能性)。