ミヤム・ハダッド(Miryam Haddad)
ギャラリストの小山登美夫さんが監修するHikarie Contemporary Art Eyeシリーズの企画展「9人の眼ー9人のアーティスト」にて、魅力的な作品に出会いました。ミヤム・ハダッド(Miryam Haddad)さんのペインティング作品です。
※プライスリストの表記は「ミリアム・ハダッド」でした。
ミヤム・ハダッドさんは、1991年生まれでシリア出身の若手女性アーティストで、現在はフランス・パリに在住して活動しています。所属のギャラリーは、フランスのGalerie Art Conceptです。
直近での展示は、2018年にGalerie Art Conceptで個展を開催、2019年はカルティエ財団現代美術館のグループ展に出品しました。日本では、2019年11月19日~2020年1月13日まで、札幌芸術の森美術館で開催された「タグチ・アートコレクション 球体のパレット」展でも出品されました。
「9人の眼ー9人のアーティスト」での展示は、コレクター田口美和さん(田口コレクションの)による推薦によって実現しました。ミヤムハダッドさんを推薦した理由は、会場内にキャプションで掲出されていました。
ミヤム・ハダッドさんの作品は、フランスを拠点とするアートディーラーでコレクターイヴォン・ランバート(Yvon Lambert)のコレクションにも入っているそうです。
また、フランス国内では、2019年の「Présentation du Prix Jean-François Prat 2019」を受賞しています。※参考動画は下記より参照ください。
「9人の眼ー9人のアーティスト」
「9人の眼ー9人のアーティスト」展で展示された作品は4点でした。
※Observationは「観察」と言う意味 ※グーグル翻訳より
※Proche de l’Infini!は「無限に近い!」と言う意味 ※グーグル翻訳より
※Des forces à abattreは「強制的に降ろす」と言う意味 ※グーグル翻訳より
※Épouvantailは「案山子(かかし)」と言う意味 ※グーグル翻訳より
今回出品されていたのは1〜2号程度の小作品が4点のみでした。いずれも2019年に描かれた新作です。
ミヤム・ハダッドさんの作品は展示作品のような小さなものか、とても大きな作品か、どちらかの両極端なんだそうです。欧米マーケットを相手にこれほどの小作品を出す作家さんも面白いなぁ・・・と思いながら鑑賞しました。
小作品でも、使われている絵具の色は沢山あって、具象と抽象の間を交差するような作品です。ベタっとした筆致が中心ですが、所々にフラットな部分も意識的に配置されていました。また、4作品はそれぞれの作品にバランスが保たれているようで、統一感を感じました。一目見てミヤム・ハダッドさんの作品というイメージの強さがありました。
2017年のMiami Beach、2019年のBaselなど、アートバーゼルでも出品歴があるようです。今後もアートフェアで出会える機会がありそうです。注目していきたいと思います。
概要
9人の眼−9人のアーティスト
Hikarie Contemporary Art Eye vol.13
会期:2020年1月2日(木)〜1月15日(水)
時間:11:00〜20:00
場所:渋谷ヒカリエ 8/CUBE 1, 2, 3
料金:入場無料
参加アーティスト:井川淳子、神楽岡久美、庄司朝美、高見澤ゆう、竹崎和征、豊嶋康子、中野浩二、七搦綾乃、ミヤム・ハダッド
監修:小山登美夫