【読書評】宮津大輔「定年後の稼ぎ力 今すぐスタート! 「好き」から作る

宮津大輔 定年後の稼ぎ力 今すぐスタート! 「好き」から作る

アートコレクターで、現在は横浜美術大学の教授を務める宮津大輔さんの新著『定年後の稼ぎ力 今すぐスタート! 「好き」から作る』を読みました。

宮津大輔さんと言えば、アートコレクターにとってのバイブル「現代アートを買おう!」で知られますが、その後も継続してアート関係の著書を出版されています。

≪主な内容≫

本書の出版元は、日経BPです。そして、編集は「2020年 絶対に見逃せない美術展」を担当するアートに造詣の深い行武知子さん。ビジネス系出版社とアートコレクターの掛け合わせという、旬を感じる組み合わせです。

定年後に、ただ年金や貯金が足りないという理由だけではなく、
自分がワクワクできる働き方で、充実した毎日を過ごしてみたいと思いませんか?
ドン底のサラリーマン生活から、好きなアートで新しい生き方を手に入れ、
美大教授へと転身した宮津大輔の人生を“二刀流”で生き抜く実践的メソッド! !

コピーにある通り、内容は定年後の生き方を提案する内容です。

  • 第1章   人生ドン底時代に生まれた 私の「人生二刀流」理論
  • 第2章   実戦! 「人生二刀流」開眼メソッド
  • 第3章   好きなことでお金を稼ぐ「副業」のすすめ
  • 第4章   本業を守るために
  • 第5章   サラリーマン・アートコレクター   宮津大輔直伝「アート的思考」の磨き方
  • 第6章   「人生二刀流」免許皆伝に向けて

「定年後の稼ぎ力」目次 1章〜3章

「定年後の稼ぎ力」目次 4章〜5章

「定年後の稼ぎ力」目次 6章

「好きなことを突き詰めて、その道で稼いで生きよう」という、耳障りが良くて夢のような話しですが、宮津さんが会社員から美大教授にまで辿り着くまでの、実践的な取組内容が細かに披露されています。また、教授らしく、読者に考えさせるワークショップのようなコーナーも有り、実際に頭を使って自分ゴトに転換して考えるような流れも含んでいます。
「やらなくちゃ!」ってことと、「出来そうだな!」ってこと、「楽しそうだな!」ってことが絶妙なバランスでまとめられています。そう、本書の主軸はタイトルこそ「定年後の稼ぎ方」となっていますが、本業を主軸に考えながら、自分の好きを伸ばして、ボランティアや副業で楽しく生きがいのある人生を切り開こうという提案です。

本書では、宮津さんが生きがいを持ってアートの界隈で楽しそうに活動している様が記されています。自分の強みや環境を分析しながら、確かな未来を築いていきたいと思いました。