Burart Diary
毎週月曜日の朝に公開するBurart Diary。
ぶらっとアートの編集長が、アートに関すること、日常の好きなことや思ったことを日記形式でつらつらと綴っていく記事です。お暇なときにでもお読み下さい。
先週は、久々に原美術館へ足を運んだのですが、驚くことがありました。
群馬にあるハラ ミュージアム アークで、偶然ばったり会った美術作家さんがいたのですが、今回もその時と同じ作家さんとお目に掛かることになったのです。なんという偶然!そして、もう一つは悲しい出来事。加藤泉展のポスターが販売されていたので購入しようと思ったら、前の人で売り切れになってしまうという不幸・・・。運がないですね、無念です。岡﨑乾二郎展の8種フライヤーはゲットしましたので、良しとします・・・。
奈良美智さんイベント2連発
先週は奈良美智さんご本人に2回も接触できました。
1回目は、明治大学で行われた奈良美智さんの特別講演「旅と制作の日々」です。
明治大学で開催されたのは、横浜美術館で開催された奈良美智さんの美術館初個展に同大学の合田正人教授が寄稿した縁がきっかけのようです。
講演は、旅の話を写真スライドを見ながら振り返る前半と、絵画制作の話をする後半の2部構成でした。奈良さんはご自身の美術制作活動は「2割」で、残り「8割」をその他様々な取り組みに費やしているそうです。
旅の話はのどかで緩やかな様子が写真を通じて伝わってきました。奈良さんの人柄が分かる温かいエピソードの数々に、和やかな進行で進んで行きました。
後半の美術の話はとても面白かったです。
スライド写真で絵画が完成する過程(描いたり消したり、画面がどんどん変わっていく様子が面白かった)が見られて感動しました。
「ダメだと思った絵を消すのは勇気が必要」という奈良さんの言葉が印象的で、映し出されたスライドには、描いた絵を何度も描き直して行く過程が記録され、最終的には全く違う絵に変化していく結果に驚きました。「変えていく勇気を確かめる」と話していたのが凄く印象深く心に残りました。
スライドで見せてくれた奈良さんの制作手法は、はじめにキャンバス上で絵具を配置するように描き、バランスを確認しては絵を潰し、繰り返していきます。最終的に「絵に命が宿ったら完成」とするそうです。この日の奈良さんトークは滑らかでした。
どのようなアーティストが成功するのか?と言う問いかけに対して、「人と同じだと競争することになる。人と違うことをやる。人それぞれ」と言う言葉が印象的
2回目は、60歳、還暦イベントです。
奈良さんの愛するロックアーティストが多数集まって開かれた一夜限りの音楽イベントです。
奈良美智さんは、2019年12月5日(木)に60歳の誕生日を迎えました。還暦を祝って企画されたイベントです。素晴らしいパフォーマンスを見せてくれたのは女性ソロアーティストのReiさんと、曽我部恵一さんです。特に、Reiさんの歌ったSex Pistolsの名曲「Anarchy in the UK」のカバーが秀逸でした。メランコリックでスローな弾き語りが素晴らしくて感動しましたし、奈良さんの描く少女が作品から出てきたようなビジュアルが重なり、心が動きました。
奈良さん還暦おめでとうございました😀
美術作家のYouTuber
大好きな美術作家の加賀温さんがYouTuberとしてチャンネル開設していることを知りました。
なんと自分の作品を出品しているチャリティオークションの会場から中継するなど、ガンガン攻めています。正直驚きました・・・。
5Gの時代がまもなく到来するので、動画の視聴環境が劇的に良い方向に変わるんだろうと思います。私もYouTubeをもう少し有効活用しようと思ってはいるんですが、編集が大変そうなイメージで現状は積極的に活用しようとは考えておりません。何か良いツールがないか、教えて欲しいです。
たまにチェックするアート系のYouTube番組は「NYC GALLERY OPENINGS」というチャンネルです。ニューヨークのギャラリーを動画で紹介してくれる貴重なチャンネルで、既に1万5000人もの登録者がいます。ギャラリーのオープニングを撮影した動画は特にオススメ。現地の雰囲気が手に取るように分かります。2020年は行きたいなぁ、ニューヨーク。
おわりに
師走ということで家の模様替えをしています。
作品を倉庫に移動させて掛け替えしたり、本棚を購入して図録や作品集も整理しています。展覧会やDMのBEST10企画もまとめています。
年賀状は早めに進めたのでもう完成して届きました。名刺を作って頂いたデザイナーさんにお願いして、良いものが出来ました。色々進めています。いよいよ今年も残りわずかですね。
では、また来週!
Burart編集長
コバヤシマヒロ