Bur@rt選【展覧会BEST10】2018年1〜3月・第1四半期編

2018年4〜6月「展覧会ベスト10」企画

2018年に入って最初の3ヶ月間は様々なジャンルに渡って非常に面白い展覧会に巡り会うことが出来ました。
大きな美術館から小さなギャラリーまで、多くの作品や作家さんとの出会いがありました。
年間のまとめも行いますが、四半期ごとに整理したいと思ってまとめてみました。以下、「展覧会ベスト10」です。

1)熊谷守一「生きるよろこび」

まず、なんと言っても熊谷守一さんの回顧展「生きるよろこび」は素晴らしい展覧会でした。
熊谷氏の作家人生が時系列で整理されていて見応えがあり、年齢を重ねるほどに凝縮して研ぎ澄まされていく作品の変遷を知ることとなりました。後半へ行くに従って作品のクオリティがとんでもないことになっていって非常に感動しました。熊谷さん、凄すぎ!

【個展】熊谷守一(Morikazu Kumagai)「生きるよろこび」@東京国立近代美術館

2)奈良美智「Drawings: 1988-2018 Last 30 Years」

S級の現代アート作家奈良美智さん。持ち味のドローイングを年代順に並べつつ、奈良さんらしい自然体な見せ方なども含めて、居心地良いギャラリーに仕上げていました。鑑賞者である私たちはゆったりと滞在し、作品鑑賞出来る空間を手に入れることとなりました。
一方で、出来れば作品を手に入れたい!という誘惑も、金額を知って急速にしぼんでいくこととなりました。悲しいです(;_;)
いつの日か手に入れるタイミングは来るのでしょうか・・・?

【年代順に見る30年】奈良美智(Yoshitomo Nara)「Drawings: 1988-2018 Last 30 Years」@Kaikai Kiki Gallery

3)会田誠「GROUND NO PLAN」

「GROUND NO PLAN」は、本音と皮肉とジョークが入り交じった会田誠さんらしい展覧会でした。大御所の作家さんがここまで本気をみせた時、若手のアーティストたちは何を思い、どう動いていくのでしょうか?

【個展】会田誠「GROUND NO PLAN」※ご本人解説メモ付

4)加賀温「The Search For Languorous Magic」

日本初個展、ということで日本での知名度が低い中ではじまった加賀温さんの個展。私も初見で初めてでした。無名のギャラリーだったら、一生で会わなかったかも知れないと思うと少し怖くもなりました。一期一会ですね。
作品は、独特のキャラクターたちと書かれているテキストメッセージの妙が素晴らしくクールで、私たちの想像力を刺激してくれます。海外での実績により作品価格が高い点を残念に思いますが、もっと沢山の活動を期待して良い作家さんだと思いました。

【個展】加賀温(Atsushi Kaga)「The Search For Languorous Magic」MAHO KUBOTA GALLERY

5)粂原愛〜「こちふかば」「うたかたの庭」「梅と桜の婀娜くらべ」

梅の作品を中心に、若い女性の肖像にも活動を広げている粂原さん。
時期的に引っ張りだこのタイミングで、2018年の1〜3月は立て続けに3本の展覧会を走らせた引っ張りだこの人気作家さんです。春が終わってからの活動にも注目していきたいと思います。

【個展】粂原愛「こちふかば」@画廊くにまつ青山

【個展】粂原愛「うたかたの庭」@上野の森美術館ギャラリー

【日本画二人展】粂原愛(Ai Kumehara)「梅と桜の婀娜くらべ」@京王プラザホテル

6)小泉清コレクション

コレクター展と言えば、昨年12月に開催された佐佐真氏の「首都高展」が印象的でしたが、今回選んだ小泉清氏のコレクションは凄味を感じるものとなりました。作品点数こそ少ないものの、テーマである「裸婦像」の中で、こだわりの大作や立体作品を厳選して展示。絶妙な所蔵作品のキュレーションでによって、ギャラリーの空間がピリリとした緊張感に包まれているようでした。

【コレクター展】小泉 清コレクション@アートコンプレックスセンター

7)岡靖知「第3回 自選新作展」

精密美人画として、Twitterで拡散され地上波テレビにも紹介されている岡靖知氏。
Twitterを開設して間もないタイミングで開催された個展でしたが、小さな会場は常に誰かが滞在するような人気ぶりです。ギャラリー内は本物の美人が一堂に会しているようで、濃厚な空気に包まれていました。会期中ずっと在廊していた岡さんの人柄にも触れ、心地良い展覧会の1つとして記憶に残ることとなりました。

【個展】岡靖知(Yasutomo Oka)「第3回 自選新作展」  @サイト青山

8)富田菜摘「中吊りの日々」

 ギャルリー東京ユマニテで開催された富田菜摘さんの個展「中吊りの日々」はとにかく異空間でした。ホワイトキューブのギャラリーに新聞紙で造形された人物が全員吊革に掴まっている状態の異常な光景。さらにそれがモノクロに統一されていて、異次元にトリップしたような感覚を覚えました。

【個展】富田菜摘(Natsumi Tomita)「中吊りの日々」@ギャルリー東京ユマニテ

9)3331 ART FAIR

アートフェア東京2018のサテライト企画である「3331 ART FAIR」は、化なりの盛り上がりを見せていたのではないでしょうか。

下記のリンクは屋上の企画ですが、アーツ千代田3331の周辺は、ノミの市などの展開もあり、子供から大人まで賑わいを見せ、アートが一般層に根付いていくイメージを間近で見ることが出来ました。

【アートフェア東京2018】3331 ART FAIRの屋上企画が尖っていて面白かった

10)レアンドロ・エルリッヒ展「見ることのリアル」

森美術館の企画で実現したレアンドロ・エルリッヒ展「見ることのリアル」は参加型の楽しい企画でした。こういう企画からアート作品に親しみを感じていくことでしょうね。

【個展】レアンドロ・エルリッヒ展「見ることのリアル」@森美術館

まとめ

以上は筆者のベスト10でした。

皆さんそれぞれの好みや出会いなどがあったかと思います。

4月〜6月期も今から楽しみな展覧会が多くラインアップされてて今からとっても楽しみです。

 

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