【個展】粂原愛「こちふかば」@画廊くにまつ青山

粂原愛(Ai Kumehara)

粂原愛(Ai Kumehara) さんの個展「こちふかば」にお伺いしました。青山にあるギャラリ−「画廊くにまつ青山」さんまで観に行ってきました。

粂原さんの作品に出会ったのが多摩美の合同展「アキバタマビ」企画でした。

●粂原愛 公式サイト

ギャラリーはコンパクトで入口を入ると全体の作品がパッと目に飛び込んで来るような造りです。

 

「女性」作品

粂原愛さんは日本画の作家さんですが、モチーフは現代的でポップなテイストです。現代の女性をカラフルな色使いで表現しています。

粂原さんの作品に多く採用されるのが女性。まずは最も大きな大作「雪はもう降らない」。

「雪はもう降らない」S30

ここ最近多く目にする「美人画」やアニメーションやコミック等をルーツにしている作品群とは一線を画すような、笑顔のない日常の一コマを切り取ったような作品が特徴的です。内面性を推し量る鑑賞者の楽しみが存在します。

「為果つ月」M3

最も印象的だった作品が「温とし」。配色の妙もさることながら、複雑で微妙な表情の裏側に潜む心の動きを想像してしまう作品です。作品に残る筆の細さやファジーな色の広がり加減も豊かで温かみを感じます。素晴らしい作品ですね。

「温とし」F6

「梅」作品

粂原愛さんと言えば梅をモチーフにした作品を多く発表しています。

目にも眩しい梅の色使いと背景の置き方が素敵です。キャンバスの外まで広がっていくような躍動感があります。

「梅見月」WSM

背景の色使いが上手ですね、そしてタイトルの妙も。「無題」や「No Title」で逃げる(?)作家さんが多い中、センスの良さが光ります。

「蒼天賑々し」M10

作品を並べて展示する方法もお得意のようですね。

「春空1・2・3」SM

 

「淡雪1・2・3」SM

構図の撮り方が素晴らしいなぁ、と感心してしまいます。

「のぞく」M3

小作品でも、作品の外まで枝と花の世界が広がっていくようなスケールの大きさを感じます。匂い立つような梅の描写も素晴らしいです。

「香をだににほへ 1・2」S3

まだお若い作家さんのようです。これからの活躍に注目していきたいと思います。

概要

粂原愛展 [こちふかば] Solo exhibition [Ai KUMEHARA] 1月11日(木)~1月21日(日)
月-金12:00-19:00 土日祝12:00-18:00
画廊くにまつ青山