【個展】粂原愛「うたかたの庭」@上野の森美術館ギャラリー

粂原愛「うたかたの庭」

上野の森美術館ギャラリーで開催されている日本画家、粂原愛さんの個展「うたかたの庭」に伺ってきました。

粂原愛さんの個展は同じタイミングで青山「画廊くにまつ青山」でも開催されています。

なんとギャラリーの近くに人だかりが出来ていて何かと思ったら、日当たりの良い場所の桜が一部開花しているではありませんか。桜に祝福されての展覧会でした。

季節外れの開花@2018年1月21日午後

粂原さんは多摩美の日本画出身の作家さんです。

近年多く見られる梅作品から鑑賞させて頂きました。粂原さんの梅作品を桜の名所である上野公園内にあるギャラリーで見られるという、素晴らしい環境に感謝です。

「あかぬ色香は」 各727×910mm

紅白4連作の「紅梅匂」は以前もグループ展で拝見しておりまして、それ以来のご対面です。上野という場所も含めて
、大きな空間の会場で見ると作品の迫力もまた違った感じで伝わってきます。

「紅梅匂」 各1820×910mm

横長の変形サイズで表現された「蒼天賑々し」。

粂原さんの背景色の使い方は、いつも感心してしまいます。

「蒼天賑々し」 各40×2420mm

梅作品はサイズによって印象が大きく変わってくるようです。小作品でも広がりを想像しながら楽しめますし、大きな作品は包み込まれるような疑似体験を味わう事が出来ます。

「紅梅匂」970×1940mm

「紅梅匂」とは対照的な作品「春時雨」。動きがあって勢いや激しさを感じました。こう言った作品も良いですね。筆者のお気に入りです。

「春時雨」 1620×810mm

近くで見ると分かるのですが、和紙に描かれた滲んだ顔料の加減が絶妙です。アクリル絵の具や油絵の具とはまた対照的で、和の感じがグッときますね。現代っ子の言葉で表現すると「エモい!」という感じでしょうか。

接写してみましたー1

空間の使い方が素晴らしい作品「春のきたらば」。間の取り方の絶妙加減がなんとも言えませんね。

「春のきたらば」1820×4550mm

接写してみましたー2

会期の前半なのか、会場は比較的見やすい混雑度でした。ゆったりと一足先に梅を観賞できた満足感をもって会場を失礼致しました。

概要

粂原愛 個展「うたかたの庭」
2018年1月15日 (月) – 1月22日 (月)
会場:上野の森美術館ギャラリー
入場無料
午前10:00~午後17:00