【訪問記】東京のアートコレクターが上海のアートフェア「ART021」に行ってきたレポート

ART021

上海で毎年開催されるアートフェアART021に行ってきました。
ART021は、正式名称「ART021 Shanghai Contemporary Art Fair 2019」という、現代アートの祭典です。に行きました。会場は上海展覧中心(Shanghai Exhibition Center)です。

上海展覧中心の外観

同時期に開催されているもう一つのアートフェア「West Bund Art & Design」のレポート記事は以下より閲覧下さい。https://burart.jp/2019/11/west-bund-art-design-2019/

筆者が入場したのは会期2日目でプレス内覧日(VIPプレビューと同日)の11月8日(金)。会場入口の上海展覧中心(Shanghai Exhibition Center)GATE3付近には、ダフ屋と思わしきおばさんたちが声高に中国語を叫んでいました(ヒアリング出来ませんでした・・・)。

上海展覧中心の内観

会場は動線が分かりやすく、鑑賞しやすいレイアウトでした。

会場MAP〜左が西館、右は東館、中央は本堂(1階はメガギャラリー・2階はアプローチセクション)

本堂2階のアプローチセクションから、メガギャラリーが並ぶ1階を見下ろした光景

「DIOR LADY ART」企画で展示されていた名和晃平さんの作品

後日Diorのサイトで確認してみました。税込み90万円です。

別のギャラリーで展示されていた名和晃平さん作品

展示会場の様子

左:Ken Currie《Gown》Oil on canvas 2018年 右:Ken Currie《Study (Lazarus)》Oil on canvas 2018年 @FLOWER

サーニャ・カンタロフスキー(Sanya Kantarovsky)@タカ・イシイギャラリー

五木田智央さんの新作〜写真、アクリル絵の具の新作@タカ・イシイギャラリー

左:皋翱《自恋》 右:皋翱《不会倒的蓝色》@RIGHTWAY ART SPACE 右行艺术空间

APPROACH GALLREIES

「アプローチ ギャラリー」のセクションでは、日本からも「MAHO KUBOTA GALLERY」、「THE CLUB」が参加しており、新進気鋭の作家や中小ギャラリーに対応したエリアとして機能していました。

ジャッキー・サコッチオ@THE CLUB

AKI INOMATA、加賀温@MAHO KUBOTA GALLERY

注目して見たのが下の動画の作品です。
電気的な仕掛けによって、作品の表面に描かれる絵具のような色が動き回っていきます。なんとも不思議な作品でした。

その他

会場の模様を写真でお届け致します。

会場内風景

David Kordansky Gallery

2019年のART021は、150〜160の出展ブースが集まるアートフェア東京よりも少ない「111」のギャラリーが集まりました。一方で、空間スペースはアートフェア東京の1.5倍ほどに感じる広さで展開され、ゆったりと鑑賞出来ました(筆者の体感です)。
また、建物の構造上、直線的な動線を進んで行くことが多く、分かりやすくてスムーズな鑑賞ルートを確保することが出来ました。

展示作品は、中国マーケットを意識した作品が多く、中国人作家の展示数はもちろん、中国受けしそうなモチーフを感じる場面が多かったです。

今回伺ったタイミングが会期2日目と言うことで、商談している場面をそれほど見ることはありませんでしたが、セールスの方は非常に好調のようで、売約済みの作品が多かったように印象を受けております。

海外のアートフェアに来ると、アートフェア東京をはじめとして、日本で行われる際の展示空間との格差を痛感します。もっと広くてゆったりとした空間で開催されることを望みます。

概要

ART021 Shanghai Contemporary Art Fair 2019

会場:上海展覧中心(Shanghai Exhibition Center)
会期:2019年11月7日(木)〜10日(日) ※7日と8日はVIPのみ
時間:11:00〜18:00(7日 14:00〜20:00、8日 13:00〜21:00)
料金:一般 150元 / 学生 75元