【訪問記】ミラノトリエンナーレ2019「Broken Nature」〜Design Takes on Human Survival

ミラノトリエンナーレ2019(Triennale di Milano)

ミラノトリエンナーレ2019(Triennale di Milano 2019)は3年に1度、開催される現代美術の芸術祭です。
1923年からはじまり、2019年で第22回を数える歴史有る芸術祭です。

会場:ミラノ・トリエンナーレ(Triennale Milano)入口の様子

会場はそのものずばり「ミラノ・トリエンナーレ(Triennale Milano)」、別称で「Triennale Design Museum」という通り、芸術祭の開催期間以外もトリエンナーレ関連の現代アートを展示している施設だそうです。

会場はセンピオーネ公園(Parco Sempione)内にあります。緑が多く心地良い周辺環境です。

Broken Nature〜Design Takes on Human Survival

今回伺ったミラノトリエンナーレ2019のサブタイトルは「Broken Nature」、Design Takes on Human Survival(デザインが人類の生き残りを担う)という副題が付いておりました。

館内は天井高高く開放的な空間です

大きく2フロアで展開されています。芸術祭と呼ぶには規模が小さい印象です。

1階フロアは国別に区画分けされて展示されていました。

映像作品が多かった印象。

使用済み乾電池で作られた作品

日本人アーティストAKI INOMATAさんの作品

Sputniko!  ≪NANOHANA HEELS≫ 2012年
菜の花のタネが仕込まれたヒール。歩くとヒールの先端からタネが地中に植えられ、歩いたあとから菜の花が咲いていく

Sputniko!さん本人出演の完成映像の放映もありました。

荒木宏介 ≪Anima≫ 2018-2019年
残菜などの食料廃棄物から制作された器のシリーズ

盛られた土、出窓に展示された彫刻、背景の緑が眩しい。

Capsula Mundi≪ Burial Pods≫

プロジェクションマッピング作品



鏡張りの部屋〜ミラーを使った作品は非常に多く見られました。

テーマの通り、人間と自然の共存を問う作品が多かったのですが、その表現方法は多様でした。
日本人作家の出展も多く、若手作家の中で存在感を示していたように感じました。
出品作家は世界各地から参加していて、それぞれの国の視点を感じられるような開かれた芸術祭です。
国ごとにエリア分けされている展示方法も分かりやすかったです。

ただし、トリエンナーレといえども美術館単体での開催となっていて、数時間から半日間の滞在で全部の作品を見回れるような規模でした。ドデカい規模と期待して行くと肩透かしにあうかも知れません。ミュージアムショップや館内レストラン、周辺の公園などでゆったりと過ごし、都会のストレスを洗い流す時間として1日滞在するプランも良いかも知れません。

概要

ミラノトリエンナーレ2019(Triennale di Milano 2019)
期間:2019年3月1日〜9月1日 ※Emilija Skarnulyte氏の展示は4月6日〜5月30日
会場:ミラノ・トリエンナーレ La Triennale di Milano(Triennale Design Museum)
住所: Viale Emilio Alemagna, 6, 20121 Milano MI, イタリア
アクセス:Metro Lines 1 and 2, stop Cadorna – Triennale
時間:10.30am–8.30pm
休館日: 月曜日
入場料:大人18ユーロ ※各種割引有 ※※トリエンナーレ期間外は別料金