展覧会ベスト10
恒例の企画「展覧会BEST10」、「Burart〜ぶらっとアート」は半期ごとに分けて発表しております。今回は2019年の下半期編です。
2019年の上半期のベスト10は以下にまとめました。
2019年7月〜12月
毎度恒例なのですが、当サイトの管理人が独断と偏見で選んでいる展覧会BEST10です。
ブロックバスター展と呼ばれる美術館で開催される大型展も、個人運営に近いギャラリーで開催される小規模展も、アートという枠組みの中で同じように存在するという考え方で境界線を作らずに選んでおります。
今回も順不同で10の展覧会を選んでみました。
1)「松方コレクション展」国立西洋美術館
2)加藤泉「LIKE A ROLLING SNOWBALL」※2会場
加藤泉さんの個展「LIKE A ROLLING SNOWBALL」は原美術館の2会場で開催されました。
過去作から最新作まで、現時点での集大成的な展覧会でした。
両会場の展覧会が統合された図録は、原田マハさんがピカソと加藤泉さんを対比して解説する文章も収録されてオススメです。
3)宮永愛子「漕法」高松市美術館
瀬戸内国際芸術祭の会期に重ねるような期間、高松市美術館で開催された宮永愛子さんの個展「漕法」も素晴らしかったです。
森美術館で開催された塩田千春さんの「赤」と対比するような「白」を中心とした展示でした。宮永愛子さんの緩やかで穏やかな表現に寄り添っていきたいと思いました。
4)あいちトリエンナーレ2019
世論を巻き込んだ「あいちトリエンナーレ2019」でしたが、ラッキーなことに、ノイズがないタイミングで見ることが出来ました。全体的にはとても素晴らしい企画でした。
下書き状態で保存を続けていたdiaryでしたが、このタイミングで公開しました。
美術や社会への眼差しを、もっと広く、強く持っていこうと感じました。
5)「山村コレクション展」兵庫県立美術館
隠れた名展覧会だったのではないでしょうか?
コレクションの筋が一貫していて、とても心地良かったです。
これほどまとまりとコダワリを持つビッグコレクターは、日本で存在するのでしょうか?
6)武田鉄平「Paitings of Painting」Maho Kubota Gallery
今年のMaho Kubota Galleryは快進撃を続けたギャラリーのひとつだったのではないでしょうか。
武田鉄平さんのような美術家としてのキャリアが浅い作家を、大きく値上げした欧米並みの価格で売り出し、リスト段階で完売させるという離れ業でした。
武田鉄平さんの個展「Paitings of Painting」は会期中何度か足を運びましたが、若い人たちも沢山来場していました。幅広い年代から支持されていて、これから大きく飛躍するアーティストでしょう。
7)「時を超える:美の基準」二条城
わずか4日間開催という短期の企画でしたが、二条城で開催された「時を超える:美の基準」は素晴らしい展覧会でした。同時期に開催していた原田マハさん企画「CONTACT」展よりも、場所と内容、作品にまとまりを感じました。
8)佐々木成美「・/# La la la la la la la la la la………. Do do do do do… Ah ah ah..」LOKO GALLERY
大好きなギャラリーの一つLOKO GALLERYで開催された佐々木成美さんの個展、良い展覧会でした。
加茂昂さんの個展も良かったです。
私の好きなギャラリーのひとつです。
9)目[mé]「非常にはっきりと分からない」千葉市美術館
千葉市美術館の展覧会、目[mé]による「非常にはっきりと分からない」は、賛否を巻き起こしたようですね。会期の後半は大行列だったようです。
曖昧な存在や白黒付けにくい状態を許容する、という寛容さが必要だと思っていたタイミングで鑑賞しました。目[mé]の活動には引き続き注目していきたいと思います。
10)岡﨑乾二郎「視覚のカイソウ」豊田市美術館
岡﨑乾二郎さんの個展「視覚のカイソウ」は豊田市美術館というアクセスしづらい会場ですが、美術の見方を再認識させられる内容で、とても楽しめました。
先んじて開催されたギャラリーでのゼロサムシリーズ企画の個展も良かったです。2020年もギャラリーでの個展が開催されるそうです。こちらも楽しみですね!2020年2月に発売される本店の図録は、岡﨑乾二郎さんの立体作品と錯覚するような素晴らしいデザインと存在感です。
まとめ
国内の美術展に限定して選んでみましたが、海外でも沢山の展覧会、アートフェアに足を運びました。
2020年も素晴らしい美術の出会いがありますように。