【読書評】「そのとき、西洋では〜時代で比べる日本美術と西洋美術」宮下規久朗(小学館)

そのとき、西洋では〜時代で比べる日本美術と西洋美術

宮下規久朗さんの著書「そのとき、西洋では〜時代で比べる日本美術と西洋美術」を読みました。
本書は、「日本美術全集」全20巻の付録「月報」で連載されていた「その時、西洋では」を大幅に加筆修正したものです。

宮下規久朗さんは、「バスキア展」の監修をされていて、内覧会時にお話を聞く機会があったのですが、博識で興味深い話しをいくつもされていて、引き込まれてしまいました。その後、すぐに手に取った本がこちらの著書となります。

日本美術という窓から見た西洋美術
古代から現代まで、「同時代性」という観点から、時代ごとに西洋美術と日本美術を比較。それによって、時に不思議なほどの類似点をもち、時に対照的な展開を見せる。また、時に影響し合い、時に遠く隔たる両者の歴史の在り様、そのダイナミズムを、著者独自の切り口によるテーマにそって明らかにしていきます。それによって、各々の美術の歴史を個別に見ていただけではわからない、人の営為としての美術の面白さ、奥深さや豊かさが見えてきます。美術についてのグローバルな理解を追究する意欲作。 〜小学館の紹介分より引用

タイトルの通り、本書は日本美術と西洋美術について、その歴史的背景を踏まえながら比較し、両者を紹介し比較しながら論考していく本です。
現代のように国際的な情報流通が行われていなかった時代を取り上げて考察する面白さがあり、とても興味深く読むことが出来ました。

「そのとき、西洋では」目次

図版や作品解説も随所に織り込まれています。

巻末には年表が付いていました。

日本美術と西洋美術を視覚的に捉えることができます。

時代を大きく4つに分けて構成された本書は、宮下さんらしい分かりやすい文章表現で、日本と西洋における大きな美術の流れを掴むことが出来ました。

なお、本書には1995年以降の同時代美術(現代アート)についての考察は含まれておりません。
その理由を含む本書の結びでは、日本美術と世西洋美術の「相違」につてい述べられています。
ここでまとめられている宮下さんの冷静で俯瞰した美術への眼差しは、美術をさらに楽しめる要素が含まれていて、読後の爽快感を感じることが出来ました。

概要

そのとき、西洋では 時代で比べる日本美術と西洋美術
著者:宮下規久朗
出版社: 小学館
単行本: 272ページ
発売日:2019/2/27
ISBN:9784096822746
判型:4−6
商品パッケージの寸法:13×1.6×18.8cm
定価本体1900円+税

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