【News】リニューアル・オープン記念展「百年の編み手たちー流動する日本の近現代美術ー」と「MOTコレクション展 ただいま/はじめまして」@東京都現代美術館

東京都現代美術館

清澄白河の東京都現代美術館がリニューアル・オープンします。

リニューアル・オープンを記念して、企画展示室とコレクション展示室において 2 つの展覧会を企画し、美術館全館で同館コレクションを大規模にご紹介します。
リニューアル・オープン初日の3月29日は入場無料となり、20時まで開館時間が延長されます。
また、会期中にはリニューアル・オープン記念イベントも開催されます。
今回の改修では経年劣化に伴う設備機器の更新をはじめ、美術館を隅々まで楽しめるような新たなサインの設置や、木場公園側のアプローチを軸としたパブリックスペースの整備、美術図書室の改装などが行われました。
また、レストラン、カフェ&ラウンジには新店舗がオープンし、ミュージアムショップが再オープンします。

岸田劉生《椿君に贈る自画像》1914

桂ゆき《抵抗》1952

 

百年の編み手たちー流動する日本の近現代美術ー

リニューアル・オープン記念で開催される企画展「百年の編み手たちー流動する日本の近現代美術ー」は、1910年代から現在までの百年にわたる日本の美術について、編集的な視点で新旧の表現を捉えて独自の創作を展開した編み手である作家たちの実践として、同館のコレクションを核に再考するものです。

横尾忠則《腰巻お仙》(劇団状況劇場)1966

岸田劉生が活躍した大正時代から現在まで、それぞれの時代の「編み手たち」は、その時々の課題と向き合い 、「日本の美術のありよう」をめぐって批評的に制作してきました。
本展で試みる日本の近現代美術をめぐる語りは、揺るがぬ史観に基づくものというより、さまざまな要素の選択的な「編集」を通して主体を揺るがせつつ制作を行う作家たちの活動に着目し、その背景を探っていくものです。

森村泰昌《肖像(少年1、2、3)》1988

さらに、時代とともに変化してきた、東京都現代美術館が位置する木場という地域をめぐる創造も紹介します。
日本の近現代美術史のなかに点在する重要な作品群を、同館の3フロアの展示室全体を使って総覧することで、百年にわたる歴史の一側面があきらかになるでしょう。

泉太郎《ステーキハウス》2009

本展3つのみどころ

  1. 企画展示室 3 フロア全てを使って、1910年代から現在までの、同館の実験精神あふれる作品の数々を現在の創造に繋がる視点で紹介する、初めての機会です。
  2. 日本の近現代の創造を、新旧の多様な表現や技術を編集し、そして社会と創造的な関係を切り結んできた 「編み手たち」による試みという側面から再考します。それらからは、ハイブリッドな文化をもつ日本における創造のありようそのものを主題とする、先駆的な制作のあり方が見えてくるでしょう。
  3. 同時代美術の多様なあり方と伴走してきた同館のコレクションの中から、選りすぐりの作品だけでなく、 図書室の創作版画誌や特別文庫など戦前からの貴重な資料を紹介します。

加藤泉《Untitled》2013

 

MOTコレクション ただいま/はじめまして

東京都現代美術館では、現在、約5400 点の作品を収蔵しています。その範囲は、戦後美術を中心に、近代から現代に至る幅広いジャンルに及んでいます。
こうした収蔵作品を紹介する「MOTコレクション」では、会期ごとに様々な切口を設け、同じ作品であっても常に新たな視点から鑑賞できるよう工夫しており、現代美術の持つ多様な魅力の発信に努めています。
東京都現代美術館では、この3年弱に及ぶ休館中に、約400点の作品が新たに収蔵されました。そこで、リニューアル・オープンを記念した今年度のコレクション展では、新収蔵作品を中心に紹介されます。

中園孔二《無題》2012

コレクション展の第一弾「ただいま/はじめまして」では、主に2010年代に制作された作品群に焦点を当てながら、修復後の作品のお披露目なども加え、これまで「MOT コレクション」をご覧いただいた方も、今回初めてご覧になる方も、リニューアルした展示室で作品それぞれの魅力に触れ、楽しめる内容になっていることでしょう。

棚田康司《雨の像》2016

リニューアルされた新しい美術館で触れる美術作品に注目です。
本店も含めて、今後の東京都現代美術館の活動に注目ですね。期待したいと思います。

概要

企画展 「百年の編み手たち - 流動する日本の近現代美術 -」
会場:東京都現代美術館 企画展示室 3F、1F、地下2F
会期:2019月3月29日(金)〜6月16日(日)(企画展・コレクション展 同時開催)
休館日:月曜日(ただし4月29日、5月6日は開館)、5月7日(火)
時間:10 : 00 – 18 : 00※3月29日(金)は 20 : 00まで夜間開館
料金:一般 1,300 円(1,040 円)/ 大学生・専門学校生・65 歳以上 900 円(720 円)/ 中高生600円(480円)/小学生以下無料
*( )内は 20 名様以上の団体料金 *3 月 29 日(金)は入場無料 *企画展のチケットでコレクション展もご覧いただけます

出品作家 (予定)
靉嘔、会田誠、靉光、秋山祐徳太子、朝倉摂、阿部展也、有島生馬、池田龍雄、石井柏亭、石田尚志、泉太郎、磯辺行久、 伊藤存、梅津庸一、梅原龍三郎、漆原英子、瑛九、大岩オスカール、大竹伸朗、大野俶嵩、岡﨑乾二郎、岡本太郎、 小倉遊亀、オノ・ヨーコ、オノサトトシノブ、恩地孝四郎、風間サチコ、桂ゆき、加藤泉、加藤太郎、金山明、金氏徹平、 鹿子木孟郎、河原温、神原泰、岸田劉生、北川民次、北代省三、木村荘八、国吉康雄、小泉明郎、河野通勢、小林正人、駒井哲郎、 斎藤義重、斎藤与里、篠原有司男、清水登之、白髪一雄、末永史尚、菅木志雄、杉全直、住谷磐根、清宮彬、多田美波、 田中敦子、田中功起、田中千鶴子、千葉正也、椿貞雄、鶴岡政男、手塚愛子、寺田政明、東郷青児、堂本尚郎、冨井大裕、 豊嶋康子、中澤弘光、中西夏之、中野淳、中原實、中村宏、名和晃平、野田哲也、浜田知明、深沢索一、福沢一郎、 福島秀子、藤牧義夫、ホンマタカシ、前田藤四郎、牧野虎雄、松江泰治、松本竣介、三木富雄、三島喜美代、南川史門、 宮脇愛子、村井正誠、村山知義、毛利悠子、元永定正、森千裕、森村泰昌、八木良太、柳瀬正夢、ヤノベケンジ、矢部友衛、 山口勝弘、指差し作業員、横尾忠則、横堀角次郎、田博、吉原治良、Chim↑Pom、O JUN ほか

コレクション展 「MOTコレクション ただいま/はじめまして」
会場:東京都現代美術館 コレクション展示室 1F、3F
会期:2019月3月29日(金)〜6月16日(日)(企画展・コレクション展 同時開催)
休館日:月曜日(ただし4月29日、5月6日は開館)、5月7日(火)
時間:10 : 00 – 18 : 00※3月29日(金)は 20 : 00まで夜間開館
料金:一般 500 円(400 円)/ 大学生・専門学校生 400 円(320 円)/ 高校生・65 歳以上 250 円(200 円)/ 中学生以下無料
*( )内は 20 名様以上の団体料金 *3月29日(金)は入場無料

出品作家 (予定)
今井俊介、荻野僚介、奥村雄樹、オノ・ヨーコ、さかぎしよしおう、末永史尚、関根直子、五月女哲平、 髙田安規子・政子、棚田康司、手塚愛子、寺内曜子、中園孔二、Nadegata Instant Party(中崎透+山城大督+野田智子)、文谷有佳里、南川史門、宮島達男、アンソニー・カロ、リチャード・ディーコン、サイモン・フジワラ、 サレ・フセイン、ロイ・リキテンスタイン、マーク・マンダース、マルタ・パン、ソピアップ・ピッチ、アルナルド・ポモドーロ ほか