【Frieze Seoul&KIAF 2022】韓国滞在、鑑賞、グルメ、コレクション活動のまとめと反省

2022年9月@ソウル

2022年9月の頭、韓国ソウルへ渡航してました。
すごく楽しくて、面白かったです。

おかげさまでここ最近は海外のコレクターとの交流が広がっていて、韓国情報も事前やリアルタイムで情報入手していて、現地を楽しめました。

コロナ禍で気になった渡航関係でしたが、韓国ソウルの入管は直前でビザ無し渡航が許可されましたが、PCR検査は行きも帰りも必須でした。検査自体は特に混雑などは無く、スムーズに手続き出来ましたが、余計な費用と時間が掛かりました。飛行機代も割高です。

こちらの殺風景なソウルの街風景は、韓国人コレクターのNix(仮名)が教えてくれたオススメ焼き肉店。ですが、私たちが訪問した日の少し前に取り壊されたそうで、見事に駐車場化しておりました。そんなことも知らずに突撃した我ら一行の落胆たるや・・・。

有るはずのお店が跡形も無く・・・

しかし、Nixはその他の色んなアート関連情報を提供してくれて、ソウル滞在を楽しませてくれました。
アートコレクターのネットワークはグローバルに繫がっていて、同じ趣味を持つモノ同士、終始アドバイス区が的確でした。ありがとうございました。

Frieze Seoul 2022

今回の渡航目的は、なんといっても「Frieze Seoul 2022」。
アジアに初進出するアートフェアFriezeの盛り上がりをウォッチしてきました。
事前の情報通り、韓国政府が国を挙げて盛り上げたフェアでした。

VIP DAY入場時の大行列

真偽は分かりませんが、一部情報によると、現韓国大統領夫人が現代アートファンのようで、面倒な国内の調整ごとや手続きがスムーズに進んだとのこと。
実際、現代アートのファンであれば、かなり楽しめたのではないでしょうか?
あちこちで色んな展示やイベントがあり、全て見るのには相当な時間が掛かったでしょう。ソウルから離れ、釜山ビエンナーレに足を運んだアートウォッチャーもいましたが、私が滞在した数日間では全てを網羅することには限界がありました。

Frieze Seoul、かなり楽しかったです。以下、簡単なフォトレポートまとめましたが、参考程度にご覧ください。取り逃している写真がたくさんあって、めちゃ後悔しています。

アートコレクション

今回私がコレクションしたのはFrieze SeoulとKIAFで少しずつの成果でしたが、現場の雰囲気に飲まれないよう、それでもテンション高めの状態で財布の紐との格闘でした。また、鑑賞に夢中で、撮るべき写真を撮れていない情けなさを露呈しました。

国際的な舞台で、日本の作家が活躍しているのはとても元気をもらえました。今津景さん、カガアツシさん、平子雄一さん。井田幸昌さんなどが、海外のギャラリーから出品されていて勢いよく売れていたりすると、嬉しくなります。

PARCELブース

ほとんどのギャラリーがVIPプレビューの前に商談を終えていて、現場では事前のプレセールで売れ残った作品しか買えなかったり、美術館などに販売対象を絞ったセールススタンスを取るなどしているのが一般的ですが、今回のカガアツシさん、先着で買えてました。会場後にダッシュでブースに殺到していたようですが、30分〜1時間後くらいでも買えたようです。知人のコレクターが喜んでおりました。

アートフェアは、売約済みの作品しか残ってなくても次に繫がるような可能性が残されています。私が欲しかった作品が売れていたにもかかわらず、ギャラリーから、さらに良さげな作品を案内されるような出来事もありました。英語もブロークンでしたが、意外と通じました。

帰国後は購入作品の決済関係で、しくじりました。銀行送金の手続きの煩雑さに嫌気がさし、クレジットカード決済を行いましたが、手数料がかなり乗っかったようで、円安とのダブルショック。クレカ決済は要注意ですね。

KIAF

KIAFの方はFrieze Seoulとの親和性が高く、Frieze Seoul同様に盛り上がってました。会場が同じ建物のフロア違いで、入場チケットも共通なので、相互に会場を行き来することが出来ました。

初日の入場時はとても混雑してました。

KIAF会場風景

地元の若手作家展示風景

KIAFは会場が1階なので、3階のFrieze Seoulで歩き疲れて、B1階のグルメ街で休憩して戻る時に行きやすい場所にありました。

ソウルのギャラリー

ソウルにあるギャラリー巡りも満喫出来ました。

Frieze Seoul期間に当てた大型企画が目白押しでした。

ゲーニーのドローイングは意外と安くて驚きました。知人コレクターはゲットしておりましたが、私はギャラリストに相手にされませんでした・・・。

この辺は海外ギャラリーとの関係性が出来ていない私のようなコレクターからすると、事前にアポやアートディーラーさんのツテを頼るなど、色々と攻め方を考えていかないといけませんね。服装をもっときちんとしていくか、アートディーラーさんにお願いするとか・・・。

Ropac Seoulで見た、キーファーは凄かったです、圧が・・・。

韓国滞在

世界的にスマートフォンが普及しているおかげで、韓国滞在はとても快適でした。

まず、必携だと思ったのは「e-sim」。iPhoneユーザーでSIMロックフリー端末を持っていたので、オンラインで韓国用のesimを購入。わずか20ドルで15GB使用出来るパックを購入し、そのままiPhoneで使えました。現地でポケットWi-Fiをレンタルするより遙かに便利なe-sim。こちらは必携アイテムではないでしょうか。

タクシーの価格も安く、現地では基本的にタクシー移動に徹しました。
Googleマップがほとんど使えないので、Naver MAPを駆使し、運転手とやりとりしました。021やWestBandなどで訪問した中国上海ではDiDiというタクシーアプリが便利で使いやすかったのですが、こちらで一般的な「KAKAOタクシー」アプリが上手く設定出来ず、都度都度運転手とやり取りすることになりました。ちなみに、現金決済を嫌う運転手が多く、現金を持たなくてもほとんどがクレジットカードで事足りました。唯一現金支払いを強制されたのは、空港へ向かう際の地下鉄くらいだったように思います。

スマホを使う頻度が上がるので、モバイルバッテリーも必要でしょう。

グルメ

美味しい食事を楽しめるのもソウル滞在のポイント。
初日の夜に食べた蟹がめちゃ美味しかったです。
カンジャンケジャンと、ヤンニョムケジャンは最高でした。

カンジャンケジャンと、ヤンニョムケジャン

韓国風の卵焼き「ケランチム」も美味しかったです。オムレツ的で茶碗蒸しのようなふわふわな食感。

ケランチム

もちろん、焼肉も行きました。大衆店と高級店2ヶ所行きましたが、それぞれの良さがありました。

大衆焼肉

高級焼肉〜コッチョリが美味しかった

干し鱈のスープ「プゴク」で朝ご飯しました。これも美味しかった。

プゴク

コムタンもFrieze Seoulの会場が入るビル内にあってアクセスが簡単です。

決済とシッピング(送料)の重み

さて、韓国からか帰ってきて待ち構えていたのが購入作品代金の決済と、送料のダブルパンチでした。

超円安下で、乱高下する為替市場に一喜一憂しておりましたが、基本的には円安シフトで1ドル142〜145円の間を行ったりきたり。参りました。円安は日本人コレクターにとってとても大きな障壁ですね。

シッピング(送料)の方はギャラリーによって色んな面でこちらへの気遣いを頑張ってくれるところや、ギャラリー側の都合の良いオペレーションへと適当に流されてしまうなど、対応が分かれました。シッピングについては購入時に確認しておくと良いでしょうね。海外フェアで購入する経験が浅く、こちらも勉強になりました。どこかで記事にしてみたいと思います。

ニューヨークのギャラリーはSeoulの提携ギャラリーから送ってくれたので比較的安価で済みましたが、フランスParisのギャラリーには参りました。作品をParisから輸送するのに加え、とても大きなクレート(木箱)を美術品輸送で送ることを譲らず、F8サイズくらいの作品なのに40万円くらいかかりました。かなり厚塗りの作品だったので、到着したときには「なるほど!」と慎重な輸送方法に理解ができましたが、かなりの出費で正直想定外でした。

まとめ

駆け足で綴ってしまいましたが、なんとなく雰囲気のようなものはお伝え出来たかと思います。

もし少しでも興味を持ったアートコレクターの方は、2023年のfriezeSeoulに是非行って頂きたいと思います。コレクション出来なくても、行くだけで満足出来る機会になると思います!