【アートコレクター訪問企画Vol.1】HIRO(@sh_art_collector)さんのコレクション

アートコレクター訪問

本記事はアートコレクターのお宅に訪問してコレクションを拝見する企画です。
ずっとずっとこの企画をやってみたかったのですが、12月に開催するコレコレ展に関連して、待望の第1弾をお送りすることが出来ました。

注目のお一人目はコレコレ展に参加するコレクター3名のうちのひとり、HIRO(@sh_art_collector)さんです。

某所にある閑静な住宅地に佇む一軒家です。

コレクターインタビュー

HIRO(@sh_art_collector
HIROさんは、ストリート・アートをはじめ、平面作品から立体作品まで、幅広いジャンルの現代アートを蒐集しているアートコレクターです。2019年のコレクション点数は約50点ほどに及ぶそうです。
作品に注がれる情熱が高く、ギャラリーとの関係性を大切にしている方です。

※取材は2019年10月。

  1. コレクター歴は?
    4年位です。
  2. コレクションを始めたきっかけは?
    ある時、ふとしたきっかけで美人画をネット検索したことです。
    今となっては、なぜその時に美人画を検索したのかは覚えてません。
    きっと僕とアートの運命の出会いなんだと思います(笑)。
  3. コレクションのポリシーやこだわりを教えてください
    特にこれといった、こだわりはないんです・・・。自分が気に入った作家さんや作品をコレクションしてます。どちらかというと即決即断型です(笑)。
    ただ、コレクターとして、作家やギャラリーへのリスペクトは忘れないように心掛けています。
    素晴らしい作品をコレクショ ンさせていただいたという、感謝の念を抱くようにしています。
    また、ギャラリーとの話しだけでコレクションを進めるのではなく、可能な限り作家ご本人とお会いして、製作過程、作品への思い入れ、人柄などを確認してコレクションするようにしています。
    ある記事でギャラリストが語ったフレーズですが、『アーティストとギャラリストとコレクターは共犯関係にある』という言葉には、とても感銘を受けました。コレクターを続けていく上で、とても重要な意味を含んでいると思っています。
  4. 最もお気に入りのアートピースは?
    Haroshiさんの《Wolf Man》です。
    以前より、Haroshiさんの作品をコレクションするのが僕のコレクターとしての一つの目標と考えておりました。Haroshiさんの作品をコレクションしたら、「コレクション活動を一旦休止しよう」とさえ思っていました。
    結局、それ以降もアート中毒は治りませんでしたが…(笑)。

    写真左:Haroshi 《Wolf Man》

  5. 思い出深いコレクションエピソードを教えて下さい
    アーティスト名は控えさせていただきたいと思いますが、飛ぶ鳥を落とす勢いで活躍している某若手作家の作品をコレクションした時の話しです。
    過去に展示した時の作品が地方のギャラリーにあると言う情報を入手しました。それから3日目には片道700kmを超える距離を移動し、作品をコレクションした事ですかね(笑)。
    ※アーティストの方々やギャラリストさんからは「アートに情熱的ですね!」と、誉められてるのか、からかわれてるのか、分からないお言葉をいただきます(笑)
  6. 現在最も気になるアーティストは?
    一人に絞るのはかなり難しいのですが、武田鉄平さん、マストワン(森雅人)さん、Lyさんです。

    洗面所コーナーにも溢れるアート作品〜Ly、谷口真人

  7. 期待の若手アーティストは?
    こちらも複数名になりますが、まずは磯村暖さんですね。
    あとは、小谷くるみさんとストリート系のbacksideworksさんでしょうか。
    海外の若手作家では、フィリピン人アーティストのyeo kaaさんにも注目してます。

    磯村暖さんのコレクション

    左:HYKRX 右:Backside works

  8. リスペクトする(or気になる)アートコレクターは?
    時間さえあれば、InstagramなどのSNSでアート関連の投稿をチェックしています。それらの情報を元に、アート作品や展覧会の情報を収集しています。
    コレクターさんの動向には注目していますが、特定の誰かをリスペクトしてる訳ではなく、アートに情熱的でSNS経由で受け取るコレクターさんの情熱に共感しているんだと思います。
  9. お気に入り(行きつけ)のギャラリーは?
    僕のコレクタターとしてのコンセプトは、MAHO KUBOTA GALLERYで現代アートの本流を鑑賞し、NANZUKAからアンダーグラウンドの文脈も含めてストリート寄りのアートを鑑賞し、コレクターとしての中和を図ってるのかと思ってます。
    若いギャラリーでは、EUKARYOTEには良く伺います。僕が情熱的なコレクターだとしたら、EUKARYOTEのギャラリストのふたりは、情熱的な若手ギャラリストです(笑)。

コレクション紹介

拝見したコレクションをご紹介したいと思います。
戸建ての1階、2階フロアのみならず、階段や廊下、キッチン周りなど、アートに包まれたご自宅でした。

室内の様子

左:ヨニ・チートウッド  右:小谷くるみ

加賀温《Are you wearing mascava?》2017年

冨田直樹《No Job》2018年

山口歴《TELEXISTENCE》2014年

川島優、イヂチアキコ

田名網敬一、平子雄一、梅沢和木、大久保紗也、黒川和希、three

上段左より〜下田ひかり、イエオ・カー、キャサリン・バーンハート、星山耕太郎、白根ゆたんぽ、やましたあつこ

井田幸昌

次頁に続く