【アートフェア東京2019】循環する世界〜磯村暖(Dan Isomura)@TAV GALLERY

アートフェア東京2019

若き美術作家、磯村暖さんがアートフェア東京に初お目見えしました。
以前から応援してきた作家さんが晴れの舞台に立つと言うことは、ご本人はもちろん、コレクターにとっても同じように嬉しい出来事です。

出展ブースは無料エリアの「Projects」。通行人の行き交う場所で、多くの人の目に触れる機会があったようです。

過去、取材した記事が幾つかありますので、下記にリンクを付けておきます。

磯村暖@TAV GALLERY

磯村暖さんは海外での滞在制作などを重ね、国際的、社会的課題に向けたメッセージや、マイノリティに対する問題に対して、アートを通じた平和的なメッセージを送り続けています。

彫刻作品《Two Ghost from Hell》2019年

インパクトの強い彫刻作品を囲む絵画作品の1つに、”クレオパトラのワイン”の逸話を元に、水分の循環の軌跡をシミによって描き出す抽象絵画的作品が展示されていました。
”クレオパトラのワイン”の逸話とは、「クレオパトラが飲んだ1杯の赤ワインの水の分子は、体外に排泄された後でも、そのほとんどが現在も地球上に残っている」という話です。

磯村暖《The wall Somewhere #2》2019年

《The wall Somewhere #2》はその作品シリーズの1つ。
キャンバスに描かれた絵の具に循環した水が掛かり、水によって絵の具の粒子が流されて消えかかっています。
これは、”クレオパトラのワイン”のように、消えているのではなくてどこかに移動している、という表現であり、民族の移動や文化の移動にもなぞらえています。世界は様々な色が混ざり合い循環していることを表現した、素晴らしい着想の作品です。

磯村暖 左:《*ove》2017-2019年 右上:《Happy Lovely Mu-Chan♡》2017-2019年

磯村暖《The Skin》2019年

アートフェア東京2019 展示風景

いつも笑顔の磯村暖さん

TAV GALLERYの若きギャラリスト佐藤栄祐氏からも丁寧な作品解説を頂くことが出来ました。
磯村暖さんの活動には引き続き注目していきたいと思います。

概要

アートフェア東京 2019

会場:東京国際フォーラム・ホール E
会期:2019年3月7日(木)〜 3月10日(日) 4日間 (最終入場は各日終了30分前)
プレスビュー:3月7日(木)13:00-14:00
プライベートビュー:3月7日(木)14:00-16:00
ベルニサージュ:3月7日(木)16:00-20:00
パブリックビュー:3月8日(金)・9日(土)11:00-20:00・10日(日)11:00-17:00
入場料:前売券 /1DAY パスポート4,000 円 (税込) 当日券 /1DAYパスポート5,000円(税込)(小学生以下は、大人同伴の場合に限り入場無料)