【山形ビエンナーレ】山のような100ものがたり@東北芸術工科大学キャンパス

東北芸術工科大学キャンパス

山形ビエンナーレ会場のひとつ東北芸術工科大学は小高い丘の上に建つ見事なロケーションにあります。校舎の前から見る景色は遠くの山々や田園風景などが広がり、絶景です。

山のような100ものがたり

東北芸術工科大学キャンパスで開催された「山のような100ものがたり」は、山形らしさとしてあまり意識されてこなかった所に焦点をあてアートとして表現する企画です。

あなたの思う「山形らしさ」はどのようなものですか?「山のような100ものがたり」はこれまで多くの方々に山形らしさとしてあまり意識されてこなかった所に焦点をあて、民俗・博物資料と芸工大から生まれるアート作品が入り乱れる展覧会です。 研究者たちが見つけ出した風景の奥底にある真実と、それに触発されたアーティストたちがつかみ出した「山のようなものがたり」が広がり「山形の新たな見え方」を探る空間を作り上げます。 芸工大敷地内を「ラボラトリー」「インキュベーション」「コンテンポラリー」「コラボレーション」「アーツ&クラフツ」の5つのゾーンに分け、そこに100個の作品が散りばめられます。案内マップを片手に「あなたの100ものがたり」を見つけ出してください。

100ものがたりキュレーター
三瀬夏之介(日本画家)

《山のような 100ものがたり》ガイドブック
ディレクション:三瀬夏之介、杉の下意匠室+中島彩

「山のような 100ものがたり」ガイドブックは三瀬夏之介氏のディレクションで、挿絵のイラストも統一されたデザインがオシャレでした。無料配布されていましたが、最終日には予定数が終了していました。

ブックレットには100のアート作品解説がイラスト付で掲載(PDFファイルはこちら

 「ラボラトリー」「インキュベーション」「コンテンポラリー」「コラボレーション」「アーツ&クラフツ」の5ゾーンに分けられた大学敷地内に100の作品が展示されましたが、複数のアーティストが参加したとは言え、よくぞ100ものアート作品を集めたと思います。まさに山のような展示数です。 「現代山形考 修復は可能か?ー地域・地方・日本ー」では、古き美術品を修復することについて問いかける内容でした。山形にゆかりのある古き美術品を現代の美術と重ね合わせている展示方法によって、修復に関する様々な思考を提起していました。 「山のような100ものがたり」は、ひとつひとつの展示作品が固有の小さなテーマに分かれている企画ですが、全てを鑑賞していく時間の流れや周辺の自然環境の中で、企画全体を素直に受容する自分がいて、真っ直ぐに心地良く、爽やかなアートの鑑賞体験となりました。

概要

山形ビエンナーレ
「山のような100ものがたり」
会期=2018年9月1日[土]~9月24日[月・祝]
※期間中の金・土・日・祝日のみ開催
展示は10:00〜17:00
会場:東北芸術工科大学キャンパス
キュレーション:三瀬夏之介、宮本晶朗
アートディレクション:鈴木敏志+小関司(杉の下意匠室)
編集:中島彩(リアルローカル山形)

〈 出品アーティスト 〉
杉の下意匠室+中島彩、狩野宏明、東北画は可能か?、ハタユキコ、浅野友理子、大槌秀樹、井戸博章、坂本大三郎、坂田啓一郎、鈴木慎吾、藤原泰佑、後藤拓郎、武谷大介、是恒さくら、五百澤智也、清水大典、新海竹蔵、新海覚雄、新海竹太郎、菊池新学、高橋由一、高橋源吉、久松知子、渋谷剛史、金子富之、春原直人、氏家昂大、水野健一郎、とんぼせんせい、高木真希人、よシまるシン、奥田栄希、都築潤、武居功一郎、武田鉄平、堀田知聖、渋谷七奈、永岡大輔、熊谷幸治、井口和泉、佐藤恒平、金子拓、AGAIN-ST、L PACK.、石原葉+ゲッコーパレード、OF THE BOX.、山のようなヤタイ祭り、保田井智之、番場三雄、長沢明、深井聡一郎、屋代敏博、青山ひろゆき、鴻崎正武、金子朋樹、吉賀伸、大山龍顕、三瀬夏之介、原高史、今村直樹、LLP アメフラシ、村上滋郎、山形キャラ調査班 (2018年8月7日更新)

〈 博物作品 〉
風神雷神像(大江町雷神社)、ムカサリ絵馬、木造御沢仏像(白鷹町塩田行屋)、鹿野大仏資料(日の出町宝光寺)、 風神雷神像(塩田行屋)、木造阿弥陀如来立像/木造毘沙門天立像/木造観音菩薩坐像(朝鮮仏)(鶴岡市出羽三山神社佐藤仏像コレクション)、絵葉書(東北芸術工科大学東北文化研究センター)、東北芸術工科大学保存修復研究センター資料、山寺油絵展覧会 (2018年5月30日現在)

敷地内を悠々と歩く猫