【山形ビエンナーレ】青山ひろゆき&ハタユキコ「ニュ~サクラダの湯」が楽しかった!

山形ビエンナーレ

山形県内最後の銭湯は2017年の12月に廃業し、銭湯が無い県になったそうです。
そんなタイミングで企画されたのが、失われた銭湯の形をバーチャル再現した部屋「ニュ~サクラダの湯」です。
山形ビエンナーレの期間中東北芸術工科大学で開催された「山のような100ものがたり」の中の1コンテンツです。

「ニュ~サクラダの湯」展示風景

「ニュ~サクラダの湯」は青山ひろゆきさんとハタユキコさんの企画。会場にはお二人の作品が展示されていました。
青山ひろゆきさん作品《銭湯画「ヤマガタトリッップ」》は銭湯との相性が外せない存在「牛乳」が存在感大きく描かれています。作品には山形の象徴的なモチーフがちりばめられています。

青山ひろゆき 《銭湯画「ヤマガタトリッップ」》

ハタユキコさんの作品《ニュー山形ユ》は地元に根付いた作品です。
花嫁が馬にのり花嫁道中する姿は近年復活した「むかさり行列」、道中に現れた戦死した恋人の下半身は真珠湾攻撃にも出撃した空母赤城、指揮官は南置賜郡(現在の米沢市)出身の南雲忠一。

ハタユキコ《ニュー山形ユ》

展示風景

広い空間には銭湯に描かれる銭湯絵画が展示されていて、ドラム缶風呂に入って作品を鑑賞することが出来ます。

ドラム缶風呂は実際に入れます。

洗い場には鏡や風呂桶、体重計なども置かれていますし、片隅には牛乳やコーヒー牛乳が展示されています。古き昭和の名残を再現しているようです。

牛乳キャップの額装

古き存在の銭湯が、新しく生まれ変わったような新鮮な存在として再現されていました。
アートが私たちの生活習慣に関わり、何かを変える力を持っているエネルギーを感じました。
見せ方によってその存在価値を変えられるような可能性を感じました。

概要

山形ビエンナーレ
山のような100ものがたり
会期=2018年9月1日[土]~9月24日[月・祝]
※期間中の金・土・日・祝日のみ開催
展示は10:00〜17:00
会場:東北芸術工科大学キャンパス
※インフォメーションは本館1階
キュレーション:三瀬夏之介、宮本晶朗
アートディレクション:鈴木敏志+小関司(杉の下意匠室)
編集:中島彩(リアルローカル山形)