【山形ビエンナーレ】荒井良二「山のヨーナ」 @文翔館 議場ホール

山形ビエンナーレ

2018年開催の山形ビエンナーレにお伺いしてきました。
ゆったりとした心地で芸術に触れる事が出来た、それは素晴らしい芸術祭でした。

主会場のひとつ〜山形県郷土館「文翔館」

山のヨーナ

絵本作家である荒井良二さんの舞台芸術のような作品「山のヨーナ」は山形ビエンナーレで最も印象に残った企画でした。幻の絵本「山のヨーナ」の世界を文翔館の「議場ホール」で再現した作品です。山形ビエンナーレの中でも大きな位置を占める展示作品です。

議場ホール全体を使った「山のヨーナ」の展示

会場の「文翔館」は約100年前に建てられた、大正初期の洋風建築を代表する貴重な建物。創建当時の工法で復元された豪華な内装で、大正レトロの雰囲気も味わうことができます。

「山に住むヨーナ。山に生まれ、山に育ち、山に暮らす。荷車にしつらえたような小さな小さなお店で、おみやげを並べ、お茶を出す。峠にあるヨーナの店(アイデアメモより)」—— 十五年前に着想したという未完の絵本『山のヨーナ』の物語世界が、国の重要文化財 議場ホールに出現する。山の人と街の人が出会い・交わるためのモノがたりの店が開く。〜公式サイト説明文より

会場のフロアは全体が「山のヨーナ」の世界観で満たされています。荒井良二さんの細かい手仕事があちらこちらにちりばめられていて、世界観の演出が丁寧に施されていました。小さなサイズの木製小屋も実際に人が入れるサイズ。と言っても大人はしゃがんで入るような「山のヨーナ」サイズ感です。絵本を切り取ったような絵画作品も自然に配置されていて、色んな作品を探しながら場所を回遊して鑑賞しました。私たち来場者は、作品を鑑賞しながらただその空間に留まり「山のヨーナ」という作品の中に入り込んだような感覚、自分自身もその登場人物になっているような錯覚を起こしてしまったようです。

荒井良二さんの作品は優しくて吸い込まれそうな異空間です。

ヨーナは山で暮らし、小さな土産物店を営む女の子と言う設定です。
ヨーナが作ったモノと、実際に会場を訪れた人が持ってきたモノを交換できるという参加型の企画もありました。

会場中央付近に構える交換場所のブース

スタンプラリーの賞品も「山のヨーナ特製缶バッヂ」でした。

即興ライブ 〜荒井良二+いしいしんじ

会期の最終日に同会場で「山のヨーナ」の作家荒井良二さんと小説家のいしいしんじさんによるイベント「即興ライブ」が行われました。


地べたや椅子に座った来場者がいしいしんじさんが持ち込んだ蓄音機でプレスリーの曲などを聴いて楽しみました。ほのぼのとした緩〜い雰囲気で、マッタリとした進行でした。とにかく全体にシアワセな空気が漂っていました。
大人も子供も自然に笑顔になっていく空間。
こういう芸術祭って記憶に無いなぁ・・・と思いながら会場をあとにしました。

概要

みちのおくの芸術祭 山形ビエンナーレ2018
展示名:「山のヨーナ」
展示会場=文翔館 議場ホール
公開時間=9:00〜16:30
会期:9月1日〜9月24日(期間中の金、土、日、月祝のみ開催)※合計13日間開催