特別展「縄文」
東京国立博物館で開催されている「縄文展」にお伺いしてきました。入場者が20万人を突破して、会期終了に向けて益々人気を集めているようですね。今回はユニークなプロモーション手法を展開していて集客の状況を興味深く見守っておりましたが、大成功と言って良いのではないでしょうか。
縄文時代は約1万5,000年前(紀元前131世紀頃)から約2,300年前と、恐ろしく昔で幅のある時代ですが、縄文人のセンスがとっても良くて、出土品の数々が当時どんな風に使われたのか?非常に興味深く、分からないからこそできる空想も楽しみの1つなのかも知れません。
国宝大集結!
今回の目玉の1つでもありますが、縄文時代の出土品のうち、国宝に指定されている「全6件」が一堂に集結しておりました(「土偶 仮面の女神」、「土偶 縄文のビーナス」は7月31日(火)〜以降の展示)
- 土偶 中空土偶
- 土偶 仮面の女神
- 土偶 縄文の女神
- 土偶 合掌土偶
- 土偶 縄文のビーナス
- 火焔型土器
特に注目したのは「合掌土偶」。台座が「専用のクリスタル」で出来ていて、めちゃフィットしているのが印象的でした。撮っても可愛くて愛くるしい表情もナイスですね。
岡本太郎-「縄文の美」の発見
考古学者が発見した「縄文」とは異なる縄文の魅力を見出したのが、芸術家・岡本太郎(1911~1996)。「芸術は、爆発だ!」という名言で知られた彼が、「思わず叫びたくなる凄み」と表現し、彼が考える「芸術の本質」に強く揺さぶりをかけたのが、東京国立博物館で出会った縄文土器でした。
筆者は叫ぶことが出来ませんでしたが、「顔面把手」も岡本太郎さんがご覧になったのでしょうね。なんとなく岡本太郎作品に通じる香りも感じもします。可愛いですね。
まとめ
一部メディアによると、美的なアプローチに偏った展示を批判する声もあるようですが、筆者的にはそんなモノは書物でいつでも確認出来ることであって、全くおかしな指摘という感想しかありません。
美しくて、ユニークで、色んな想像を掻きたてられる美術作品として、非常に興味深く鑑賞することが出来ました。そして、その当時への知的興味、好奇心も大きく感じることとなった展覧会でした。
概要
「縄文―1万年の美の鼓動」(縄文展)
会場:東京国立博物館
会期:2018 7.3(TUE)-9.2(SUN)
開館時間:午前9時30分~午後5時
※金曜・土曜は午後9時まで、日曜および7月16日(月・祝)は午後6時まで
※入館は閉館の30分前まで
休館日:月曜日(ただし7月16日[月・祝]、8月13日[月]は開館)、7月17日(火)