【合同展】東京藝術大学 油画専攻3年生「NI/O」@アーツ千代田3331

藝大3年生展

東京藝術大学 美術学部 絵画科 油画専攻 学部3年による展覧会「NI/O」 に伺いました。
筆者は藝大の卒展よりも、3年生展が好きで、いつも楽しみにしています。前回の3年生展も楽しく思い出されます。

藝祭や進級展で気になった学生の作品を追いかけている中で、3年生時の作品にはどこか自由でのびのびとした作品を見つけることが出来るからです。
4年生時の「卒展」になると、どこか力が入った襟の正された趣を受け取ることが多く、鑑賞している方にも余計な力が入っているような感じがするのです(筆者の勝手な印象かも知れません)。

会場は「アーツ千代田 3331」メインギャラリー

NI/O

本3年生展の設定は「NI/O」という仮想都市が舞台になっています。
「NI/O」はNew Input/ Output(新しい入出力)の略称であり、新たなモノ・コトが持ち込まれたり、持ち出されたりする事で都市としての代謝を繰り返すという意味合い。個別の作品だけでなく、住民同士のぶつかり合いや連携の結果として立ちあがって来る都市の姿も、本展覧会の見どころです。

会場入り口

「NI/O」会場配置MAP

それぞれ決められた区画にアトリエを再現するような形で作品を展示されていました。

入り口正面には五十嵐大地さん。最も大きな作品《抽象-空間と色-》が印象的でした。

奥山帆夏さんの鮮やかな作品

奥山帆夏さん、綺麗な黄緑色が印象的。

平面と立体でうんちを表現した松森士門さんの思い切り。

木下宇宙咲さんを講評する小林正人さん。進級展らしい雰囲気。

鈴木萌恵子さん《四角》

原口久典さんの《審判》。制作中でした。

龍村景一さん《フネ》。

いのうえそのこさん作品

展示風景

木村文香さん《体内の水を全て入れ替える素材:31,2ℓの水(アーティストの体内の水量)

大友秀眞さん

阿部華帆さん。

2mの高さにある作品を覗く※階段で上ります。

アトリエの形式は各々にありました。

昨年の3年生展「蜃気楼」が正統派のペインティング作品が多かった印象でしたが、今回の「NI/O」展は現代アート寄りの作品が多かったように思いました。

都市の住人はそれぞれが競うように変化を付けていましたが、昨年の黄金世代に比べて気になった作品がなかったのは残念でした。

概要

東京藝術大学 美術学部 絵画科油画専攻 3年生 展覧会「NI/O」
日程:2019年01月06日(日)〜2019年01月14日(月)
時間:11:00-20:00
料金:無料
会場:アーツ千代田 3331 メインギャラリー