【Burart diary】アート作品購入における冷静と情熱の狭間で・・・。

アート作品購入における冷静と情熱

毎週色んなギャラリーを巡り沢山の作品を見ていると「これ欲しい!」と直感的に思う作品に出会います。気に入った作品を自分のコレクションとして迎えたい。アートが好きな人なら誰でもそう考えると思います。

ある種の熱量に似た「直感的な好き」の次に、「本当に必要か?」と言う冷静な自分が出てきて、ネガティブな意見を先ほどの情熱的な自分にぶつけ戦いとなるのです。

  • 似たような作品を持っている
  • 経済条件が合わない
  • 他の作品が買える
  • 自分の部屋に合わない
  • そもそも必要か?
  • 本当に良い作品だと思うか?

・・・などと色んな理由をテーブルに並べて吟味します。

その過程の中で挫折し、収蔵を諦めるケースも多く、後で振り返ってみて自分の出した結論に納得することも多かったり、そうでないこともあったり、つまりそこに正解はないんだなぁとしみじみと受け止める自分がいるのです。

否定的な意見を乗り越えても欲しい作品、自分にとって必要な作品であると強く思う意思があって、はじめてコレクションされていきます。

先日伺ったギャラリーで気になる作品がありました。

まだ若い作家さんが開催する個展の初日。人数の少ないギャラリーの中、在廊されている作家さんが一生懸命作品の説明をしてくれました。
作品の世界観は個展のテーマの中で統一され、ギャラリーを埋める多くの作品がそれぞれのエネルギーを放っていました。

私が気になった作品は2つあり、時間をかけて作品を鑑賞していました。沸き上がるエネルギーと言うよりも、徐々に水位が上がるような形で作品に吸い込まれ、いつもの「戦い」が始まりました。

風向きが急に変わったのは「この絵を飾ると、雰囲気が変わりますよ」という作家さんの一言でした。

「雰囲気が変わる」というその一言によって、「欲しいvs必要ない」の戦いはあっけない試合の幕切れを迎えたのです。「そうか、雰囲気が変わるのか・・・」妙な納得感です。

雰囲気を変えたいと思ってたのは事実ですが、作家さんの人間性やキャラクターなども重ね合わせて結論を出しました。

 

と言うことで、コレクションに収蔵しました。
額装考えないと!