【あいちトリエンナーレ2019】炭素材を使った城下町〜岩崎貴宏《町蔵》伊藤家住宅

あいちトリエンナーレ2019

あいちトリエンナーレ2019で岩崎貴宏さんの作品を鑑賞しました。
会場は、四間道、円頓寺エリアの「伊藤家住宅」で、津田道子と空間を使い分けての展示でした。

四間道エリア

四間道エリアにある伊藤家住宅は、清洲越の商家で享保7年(1722年)頃に建てられた愛知県指定有形文化財であり、名古屋市景観重要建造物でもある貴重な建造物です。四間道と円頓寺界隈は、戦中の空襲で焼失した名古屋地区の中にあって、焼け残った貴重な場所であります。

伊藤家住宅の中庭

住宅は、本家、新座敷、南座敷からなる主屋と、蔵、新土蔵、西蔵、細工蔵等からなり庭も広くとられています。

家屋に入り、奥へ進んだ場所にあるのが岩崎貴宏さんの展示スペース・土蔵です。

積層のように積み上げられた家具や日用品の上に炭が敷き詰められています。

会場内は空調がなく、かなりの暑さです。

焼けた名古屋城下の街並みが広がっていました。

名古屋城とテレビ塔という見方になりそうです。

細かいディテールの表現力が岩崎さんらしいですね

土台だけ残された名古屋城の喪失感・・・。

タワー系の制作スキルは国内随一かも知れません。

名古屋城跡

時代を超えて生き残ったこの伊藤家住宅の中に、空襲で焼け落ちた城下町を入れ込んでしまうという作品でしたが、炭を使った作品とは驚きました。表現されたこの光景は、過去のものか、未来残りうるものなのか、私たちに時間軸を問いかけているようです。

岩崎貴宏さんの作品制作場面はいつも興味を惹かれます。
一体どうやって作っているのでしょう・・・?

概要

あいちトリエンナーレ2019
テーマ:情の時代(Taming Y/Our Passion)
芸術監督:津田大介(ジャーナリスト/メディア・アクティビスト)
会期:2019年8月1日(木)~10月14日(月・祝)[75日間]
主な会場:
愛知芸術文化センター
名古屋市美術館
名古屋市内のまちなか(四間道・円頓寺地区など)
豊田市(豊田市美術館及びまちなか)
主催:あいちトリエンナーレ実行委員会