武田鉄平「Paintings of Painting」
武田鉄平さんの個展「Paintings of Painting」にお伺いしました。会場は外苑前のギャラリーMaho Kubota Galleryです。
東京での初個展とあって、事前の注目もかなりのものでした。
筆者はオープニングパーティに伺いましたが、かなりの賑わいを見せていて大混雑しておりました。
武田鉄平さんの作品は、画像で見る限り、厚塗りのペインティングに見えます。
筆がキャンバスを走る動きや、絵の具がドロッと塗られたような重量感などを感じますが、作品を近くで見ると印象は大きく変わります。
描かれる作品は、91cmx72.7cmという決まったサイズのキャンパスに、抽象的な肖像画です。
そして、作品に目を近づけてみると、その絵肌は遠くで見るよりも緻密で、驚くほどに細い筆で描かれた細密画です。
絵の具を盛り付けたようなキャンバスの表面は、丁寧に描き込まれていました。
勢いに任せて走ったような筆致は、計算し尽くされたように丁寧な筆の動きをイメージできました。
作品の制作時間は極めて長期間(1作品を描くのに約3ヶ月も!)という話しです。
オープニング時には既に全作品完売となっていました。
その場でウェイティングリストに入れてもらうコレクターも多く見受けられました。
バックヤード作品
ギャラリー内に展示作品以外にも、バックヤードに3つの作品がありました。
出版記念展
銀座盛岡書店では、個展開催に合わせて発表された作品集の出版記念展が開催されていました。
作品集はかなり好調なセールスのようでした。大判のポスターも限定販売されており、作品を購入出来なかった人たちが買い求めていました。
会期中何度か再訪しましたが、普段はギャラリーに来ないような若い女性が多く来ていました。
これまでも花作品などを描いてきた経緯のある武田鉄平さん。
今後はどういった作品を見せてくれるでしょうか?
素晴らしい展覧会でした。
概要
武田鉄平
「Paintings of Painting」
会場:MAHO KUBOTA GALLERY
会期 :2019年9月3日(火) – 10月12日(土)
時間:12:00-〜19:00 ※日・月および祝日は休廊