【3人展】川田 龍、多田恋一朗、安井鷹之介「NEW EMOTION」六本木ヒルズA/Dギャラリー

NEW EMOTION

川田 龍、多田恋一朗、安井鷹之介の藝大卒作家3人による展覧会「NEW EMOTION」にお伺いしました。
会場は六本木ヒルズ「A/Dギャラリー」です。

「NEW EMOTION」六本木ヒルズA/Dギャラリー

同じビルの森美術館では、塩田千春さんの個展が開催されていると言うタイミングもあり、エスカレーターで会場まで登っていく正面には、多田恋一朗さんの真っ赤なポートレート作品が展示されていました。

展示作品は全て2019年に制作された新作です。

川田龍

NEW EMOTIONと言うタイトルが表すように、エモさが光る川田龍さんの作品は、得意の静物画を2つの大きなキャンバス作品で見せるなど、相変わらずの良さが光ります。

中央左:川田龍《Vanitas (Dead flower,Infinity lamp,Heart)》2019 oil on canvas 194.0×130.3cm
中央右:川田龍《Vanitas (Dead flower)》 2019 oil on canvas 194.0×130.3cm

会場展示風景

川田龍《Vanitas (Dead flower,Infinity lamp,Heart)》

左より:川田龍《真拆鬘 3》《untitled》《Cataract 2》《Vanitas 3》

多田恋一朗

多田恋一朗さんも同様に、従来から展開しているポートレート作品を中心に出展していました。

モチーフとの距離感によって、作品が変化するというような話しを聞きました。ポートレートシリーズを中心として、抽象化した作品が《顔無しの見えない-朝》となり、現実世界に近い作品が赤いシリーズ《「君」について》シリーズとなっているそうです。

展示風景

左より:多田恋一朗 《「君」について-4》《「君」について-2》《「君」について-3》2019年 oil on canvas

多田恋一朗《見えない-朝、見えない-朝》(2点1組)2019年 oil on canvas

展示風景

多田恋一朗 《春の眼差し》 2019 oil on canvas

多田恋一朗 《流し目》 2019 oil on canvas

赤いポートレート作品(「君」についてシリーズ)と向き合うと、赤い色が視覚を麻痺させていくように、トリップ状態に陥る感覚がありました。とても印象に残る良い作品でした。

安井鷹之介

安井さんの出品作はキャンバスやパネルを使った作品が多く、彫刻は1体のみの展示でした。
ただし、安井さんのキャンバス作品は、立体作品のような捉え方も出来るものです。一度でも作品を目にすると、独特の絵肌に強く印象に残ることでしょう。

展示風景

展示風景

安井鷹之介《Islander -WIDE OPEN-》2019 石膏、アクリル絵具、綿布、キャンバス 28.5×23.5cm

3人の若手作家がそれぞれのエネルギーを出し切ったような、熱気感じる会場でした。

概要

NEW EMOTION
出展作家:川田 龍、多田恋一朗、安井鷹之介
会場:六本木ヒルズA/Dギャラリー
会期:2019.7.12(金)~ 7.28(日)
オープニングパーティー:2019年7月12日(金)18:00~20:00
協力:Bambinart Gallery