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MahiroKobayashi
【開館60周年記念】「松方コレクション展」国立西洋美術館
国立西洋美術館開館60周年記念 松方コレクション展
原田マハさんがこの展覧会のために書いた本を読んでから「松方コレクション展を見に行こう」、決めていました。
「美しき愚か者たちのタブー」です。
「松方コレクション展」国立西洋美術館
国立西洋美術館開館60周年記念のタイミングで企画されたのが本展「松方コレクション展」です。
「美しき愚か者たちのタブー」を読んでこの場に立つと、松方さんの遺志とこの場所にいる現実を重ね合わせ、感慨深く身が引き締まる思いです。
「松方コレクション展」展示室入り口
松方コレクション
松方コレクションとは、神戸の川崎造船所(現・川崎重工業株式会社)の初代社長などを務めた松方幸次郎が、1910~20年代にヨーロッパ各地で蒐集した美術品のコレクションです。
松方幸次郎 写真提供:川崎重工業株式会社
浮世絵約8000点のほか、西洋絵画、素描、版画、彫刻、装飾芸術品など3000点近くにのぼります。第二次世界大戦の前後に散逸、焼失した作品も多いですが、コレクションの一部は戦後、日本へ「松方コレクション」として寄贈返還されました。
これを保管展示するための美術館として1959年に国立西洋美術館が設立されました。
展覧会の構成は年代順に整理されいていて、コレクションの推移を見ることが出来ます。
入場後すぐにクロード・モネ《睡蓮》が登場します。
1人のコレクターがここまでの名作・名品を蒐集していたことに驚きます。
クロード・モネ《睡蓮》 1916年 油彩、カンヴァス 国立西洋美術館(松方コレクション)
フランク・ブラングィン《松方幸次郎の肖像》 1916年 油彩、カンヴァス 国立西洋美術館(旧松方コレクション)
フランク・ブラングィン《共楽美術館構想俯瞰図、東京》 水彩・鉛筆、紙 国立西洋美術館
ジョン・エヴァリット・ミレイ《あひるの子》 1889年 油彩、カンヴァス 国立西洋美術館(旧松方コレクション)
ジョヴァンニ・セガンティーニ《羊の毛刈り》 1883-84年 油彩、カンヴァス 国立西洋美術館(旧松方コレクション)
リュシアン・シモン《墓地のブルターニュの女たち》 1918年頃 水彩・グアッシュ、紙 国立西洋美術館(松方コレクション)
ウジェーヌ=ルイ・ジロー《裕仁殿下のル・アーヴル港到着》 1921-22年 油彩、板 国立西洋美術館(松方コレクション)
オーギュスト・ロダン《考える人》 1881-82年 ブロンズ 国立西洋美術館(松方コレクション)
フィンセント・ファン・ゴッホ《アルルの寝室》 1889年 油彩、カンヴァス オルセー美術館
Paris, musée d’Orsay, cédé aux musées nationaux en application du traité de paix avec le Japon, 1959
Photo © RMN-Grand Palais (musée d’Orsay) / Hervé Lewandowski / distributed by AMF
ポール・ゴーガン《扇のある静物》 1889年頃 油彩、カンヴァス オルセー美術館
Paris, musée d’Orsay, cédé aux musées nationaux en application du traité de paix avec le Japon, 1959
Photo © RMN-Grand Palais (musée d’Orsay) / Hervé Lewandowski / distributed by AMF
クロード・モネ《舟遊び》 1887年 油彩、カンヴァス 国立西洋美術館(松方コレクション)
エドゥアール・マネ《自画像》 1878-79年 油彩、カンヴァス 石橋財団ブリヂストン美術館/石橋財団アーティゾン美術館
展示風景
エドガー・ドガ《マネとマネ夫人像》 1868-69年頃
油彩、カンヴァス 北九州市立美術館
エドゥアール・マネ《ブラン氏の肖像》 1879年頃 油彩、カンヴァス 国立西洋美術館(旧松方コレクション)
ピエール=オーギュスト・ルノワール《帽子の女》 1891年 油彩、カンヴァス 国立西洋美術館(松方コレクション)
ピエール=オーギュスト・ルノワール《アルジェリア風のパリの女たち(ハーレム)》 1872年 油彩、カンヴァス 国立西洋美術館(松方コレクション)
クロード・モネ《睡蓮、柳の反映》 1916年 油彩、カンヴァス 国立西洋美術館(松方孝次郎ご遺族より寄贈)
まとめ
原田マハさんの著作「美しき愚か者たちのタブー」では、ゴッホが描いた「アルルの寝室」を大プッシュされていましたが、筆者が注目したのはルノワールの《帽子の女》でした。
キャンバスがきらめくような輝きを放ち、絵の具が宝石のように見えるほどの光を宿っていました。
今まで見たことのない絵の具か、未知の何かが色彩を放っているようで釘付けになってしまいました。もの凄い作品です!
私たちが本展で鑑賞した絵画は、実際に街のギャラリーや作家のアトリエで松方さんが購入したんですよね。
自分がタイムマシーンに乗ったようにその場面を想像すると、今、この時代にあるどこかの名作に意識を巡らせてしまいました。
概要
国立西洋美術館開館60周年記念 松方コレクション展
会場:国立西洋美術館(上野公園)
会期:2019年6月11日(火)〜9月23日(月・祝)
休館日:毎週月曜日、および7月16日(火)は休館。
※7月15日(月・祝)、8月12日(月・休)、9月16日(月・祝)、9月23日(月・祝)は開館。
開館時間:午前9時30分~午後5時30分(金曜日、土曜日は午後9時まで)
*入館は閉館の30分前まで
お問い合わせ:03-5777-8600(ハローダイヤル)
公式サイト:https://artexhibition.jp/matsukata2019/
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