直島滞在
アートの島として知られる直島。
豊島や小豆島など、周辺の島々への観光なども含めて、多くの方が宿泊を前提にした滞在計画を立てていらっしゃることでしょう。
直島観光の拠点として、宿泊施設の充実する髙松や岡山エリアに宿泊し、フェリーで直島までアクセスする考え方もありますが、せっかくの機会ですから直島に宿泊してゆったりとリラックス出来る時間を過ごしたいですね。
そんな直島宿泊を検討されている方に絶賛オススメしたいのが、ベネッセハウスです。
筆者が体験して、是非オススメしたい!という理由について、以下に詳しく記載したいと思います。
ベネッセハウス
ベネッセハウスは、その名の通り、通信教育、出版などの事業を行う株式会社ベネッセコーポレーションが運営する直島の宿泊施設の総称です。
そして、ベネッセハウスとは大きく分けて4つの宿泊施設で構成されています。
- パーク
瀬戸内の自然に囲まれたなだらかな場所に建つ、安藤建築には数少ない木造の施設です。客室のベランダからは緑の芝生に点在する屋外作品と瀬戸内海、その向こうには四国の山並みと青い空が広がります。
館内にはアーティスト自身が手掛けたアートスペースや、ご宿泊のお客様のみご利用いただけるラウンジのほか、テラスレストラン 海の星 Etoile de la merやショップを併設しています。 - ビーチ
波打ち際からわずか数歩、ベネッセハウスの中で最も海辺に近い場所に建つ、すべての客室がスイートタイプの宿泊専用棟です。さざ波の音に包まれる室内からは、瀬戸内海の水面と目線が揃い、海の中に佇んでいるような感覚にとらわれます。広く開放的な客室はご家族での滞在にも適しています。 - ミュージアム
美術館「ベネッセミュージアム」の中に設けられた、作品に一番近いホテル。
4タイプに分かれる各室には、収蔵作家のドローイングや絵画、版画などが展示されています。建物は外に向かって大きく開かれた構造をもち、室内にいても常に自然を感じることができます。 - オーバル
ミュージアムからモノレールで移動した丘の上に建ち、瀬戸内の自然と安藤建築を融合させた、わずか6室のための空間です。室内の床から天井までの大開口部からは瀬戸内海が一望でき、一部客室の壁にはアーティスト自身がドローイングを制作しています。
今回筆者が宿泊したのは、ベネッセハウス・パークの「ツイン」という部屋(1泊2日:38,720円)に、ビュッフェ朝食(2,662円)を付けたプラン。
2名での合計料金は「44,044円(税・サービス料込)」でした。
オススメしたい5つの理由
【1】ハードとソフト両面充実 〜 清潔感ある部屋と直島のロケーション
今回宿泊したベネッセハウス パークは、目の前に芝生の緑と瀬戸内海の海が広がる自然豊かなロケーション。海とアートと緑に囲まれながらゆったりと散歩が出来ます。
また、部屋にいながら一望出来る景色は、リゾート気分を盛り上げてくれることでしょう。
また、安藤忠雄氏の設計による建物は、剥き出しのコンクリートと木材を中心に作られた、仕上がりがとても美しい宿泊施設です。
宿泊した部屋は28㎡と決して広くはない部屋ですが、使いやすくて快適でした。
室内にはアメニティや滞在に必要な設備やアイテムが揃ってとても使いやすかったです。また、シャワーの水圧が高く、湯量もあって特に気持ち良かったです。ソープやシャンプーなどはタイのブランドTHANNが使用されていました。
【2】多様なアート体験
ベネッセハウス パーク内には、敷地内や施設内に宿泊者しか見られないアート作品が多数展示されています。
また、それらを写真で撮影することも可能です。
※地中美術館、ベネッセハウス ミュージアム、李禹煥美術館などは撮影NGです。
ベネッセハウスに宿泊すれば、著名なアーティストによる、たくさんの作品を鑑賞できる滞在になります。
【3】アクセス、移動の利便性
ベネッセアートサイト周辺の道路は、自転車や自動車の乗り入れが禁止されていますが、宿泊者は「通行証」が貰えるので通行が許可されます。また、島内を循環している宿泊者限定の無料バスに乗ることができ、滞在時の移動がとても快適になります。
宿泊者限定の無料バスは、運転手さんに目的地をお伝えすると、目指すスポットの近くで「スペシャル・ストップ」と声が掛けられ、タクシーのように対応してくれる場合もあります。
宿泊者限定の無料バスは便数も比較的多く、何度もお世話になることがあるでしょう。
暑い夏などの時期は特にありがたい存在です。
【4】美術館への特別入場
ベネッセハウスの宿泊者は、ベネッセハウス ミュージアムへの入場料(1,050円)が無料です。
さらに、早朝は8時から、深夜は23時までの時間外鑑賞も可能です。
朝から夜にかけて、美術館が見せる表情の違いを体験する醍醐味があります。
特に、遅めの夜に静かな美術館を鑑賞する機会は貴重です。
また、ベネッセハウスの宿泊者は、直島内の美術施設(地中美術館・李禹煥美術館・家プロジェクト・ANDO MUSEUM)に限り、滞在中の再入館が可能です。各施設の半券をフロントで提示すれば、再入館のためのスタンプを押印してくれます。
さらに、地中美術館が予約で埋まっている際にも、ベネッセハウス宿泊者であれば、予約の埋まっている時間でも特別枠で入場予約を行ってくれます(特別枠は埋まっている場合があります)。
アートを目的としてに直島に来る観光客は多いと思いますが、ベネッセハウスに滞在することで一層の体験価値を感じられると思います。
【5】ホスピタリティ溢れる接客
ホスピタリティ溢れる接客は、直島滞在をより豊かな体験として記憶に刻んでくれることでしょう。
館内で作品を見ていると、さりげなく「一緒に写真を撮りましょうか?」と声を掛けてくださったり、作品にまつわるエピソードをお話ししてくれたり、気遣いのある接客が嬉しいです。
ベネッセハウス ミュージアムへ時間外に行く場合、無料バスの運行はありませんが、その場合でもベネッセハウスパークから車で送迎を行って頂けます。
また、夜の20時から行われるパークアートツアーでは、ホテルスタッフの方が、パーク地下1Fに杉本博司が制作した「光の棺」を中心に作品の解説をしてくれます。
抑えておきたい注意点
オススメ点ばかりをまとめておりましたが、気をつけておきたい点にも触れておきたいと思います。
観光といえば食事ですが、ベネッセハウスの宿泊施設で営業するレストランは料金が高く、夕食メニューを見てみると、1人でも10,000円近いコースメニューを注文するほか無いようです。
周辺にも飲食店は少なく、宿泊施設の館内に必ずあるような飲料自販機も置かれていません。筆者は今回、朝食だけはテラスレストランで頂きましたが、夕食は館外にある別のお店に行ってきました。
なかなか良かったのは、居酒屋風 お好み焼き・鉄板焼き店「海っ子」というお店です。
ベネッセハウス パークから15〜20分歩いた場所にありました。
ビールや日本酒、煮込みなどのおつまみやお好み焼きを頼んでも2人で4,000円でした。
また、少しでもビールを安く買いたい方は、草間彌生さんの《黄色いカボチャ》から少し歩いた場所にある「直島ふるさと海の家 つつじ荘」のエリアに「アサヒスーパードライ」の自販機が置いてあります。チェックしてみてください。
まとめ
ベネッセハウスへの宿泊予約は主にベネッセアートサイト直島の公式サイトから可能です。
部屋数に限りがありますので、繁忙期は非常に予約が困難です。
宿泊予約は1週間前まではキャンセルが可能ですので、計画段階でも出来るだけ早めに予約だけでも済ませておくことをオススメ致します。
※宿泊予定日の180日(約6ヶ月)前より受付が可能
また、既に予約で埋まったとしても、7日前までのキャンセルが可能です。希望時期の1週間前タイミングで急に予約可能な部屋が出てくる場合もあります。予約状況はリアルタイムで反映されますので、小まめにチャックするとタイミング良く空き部屋が出てくるかも知れません。
ベネッセハウスに宿泊し、素敵な直島観光になりますように!
概要
ベネッセハウス
ミュージアム・オーバル・パーク・ビーチ ※4棟
室数:全65室
ペット:不可
チェック・イン:15:00〜21:00
チェック・アウト:11:00
備考:無料送迎、エステ施設
設計:安藤忠雄
住所: 〒761-3110 香川県香川郡直島町琴弾地
TEL: 087-892-3223
公式サイト:https://benesse-artsite.jp/stay/