東京藝術大学卒業・修了作品展
東京芸術大学の卒業生、修了生による展示会「東京藝術大学卒業・修了作品展」。
芸大学内から都美術館まで、沢山の作品たちをこの目で見ることが出来る展覧会です。
とにかく作品点数が多くて全て見るとなれば一苦労なのですが、Twitterに流れてくる情報を見てみると、学生さんたちも悩ましい状況に直面しているようです。
大型作品の行方
卒展で展示された作品で芸大が買い取る作品は学生たちの「自画像」が多いそうです。
コレクションのなかでとりわけ大きな比重を占めているのが、「学生制作品」というジャンルです。 東京美術学校では、その開校当初から学生の作品を収集してきました。 通常の課題として制作された平常制作、卒業や修了の際の優秀作品を買い上げた卒業制作・修了制作などがそれにあたります。 なかでもよく知られるのは、油画（西洋画科）の自画像でしょう。 これらの収蔵品は、卒業生達が後に巨匠へと育っていったために、 日本の近現代の美術史を語る上で欠かせない作品群となっています。〜東京藝術大学大学美術館ホームページより
買い上げと行ってもその金額は現在だと5000円という激安価格だそうです･･･。
一方で、収蔵にスペースを必要とする大型作品のほとんどは学生自身が引き取ることになります。「ウサギ小屋」と海外から揶揄される日本の住宅事情の中で、それらをキチンと引き取ることが出来る学生がどれほどいるか？すぐにマーケットに出して収蔵するコレクターがいるか？非常に難しい状況であると言えます。
そんな学生たちがSNSを通じて大型作品の引取先を探しています。いずれも「拡散希望」と言う表現で、卒展後の主を探しているのです。
【拡散希望】私の修了作品に今最高の額縁も付いてるんですけど、2月16日に解体しなきゃいけないのかなり悲しいのでこの状態でどなたかに譲りたい。どなたか2m×3mの彩り豊かな日本画を会社のテラスやリゾートホテルのロビーや美術館や超広い自宅や別荘に置きたいという方はいませんか【無理も承知】 pic.twitter.com/S0I7hCS4LW
— タダノ (@tadano_chan) January 31, 2018
【拡散希望】卒業制作作品の引き取り先を募集しています。このままだと一生陽の目を見ることもなく解体になってしまうのでかなり悲しい。。約2m×1.8mのサボテンと少年の日本画作品です！会社やホテルロビー、美術館、植物園、自宅、別荘に置きたいかもという方、額付きでお譲りできます！ pic.twitter.com/mXp8tquE64
— 大山菜々子 (@nanako_oyama) January 31, 2018
筆者もツテを辿って探してみましたが、なかなか良い収蔵場所が見つかりませんね。
素晴らしい作品を一部拝見しております。
何処か良い迎え先がありますように･･･。
概要
東京藝術大学卒業・修了作品展
2018年1月28日（日）-2月3日（土）
9:30 – 17:30（入場は 17:00 まで）／ 最終日 9:30 – 12:30（入場は 12:00 まで）
・学部 : 東京都美術館 東京都台東区上野公園8-36
・大学院 : 大学美術館 ・ 大学構内 東京都台東区上野公園12-8
