水谷昌人「123億魂」
水谷昌人さんの個展「123億魂」にお伺いしました。
会場は清澄白河のHARMAS GALLERYです。
HARMAS GALLERY
展示風景
個展タイトル「123億魂」は、実業家の前澤友作氏が2017年に123億円で購入したバスキアの作品がモチーフとなる作品から名付けられました（作品タイトルはドル表記）。
水谷昌人≪1億1048万7500ドル from 森ビル（Untitled/Jean-Michel Basquiat）≫2019年
水谷さんの作品は、木製パネル上にアクリル絵具を何層も重ねて下地が作られています。
積層された絵具は、パネルが露出するまでナイフでくり抜かれ、パネルには細かい穴が開けられます。裏面から絵具を押し出し、穴を通してパネルに絵具が表出し、堆積していきます。
≪1億1048万7500ドル from 森ビル（Untitled/Jean-Michel Basquiat）≫※斜めより撮影
押し出される絵具の色は、パネルの裏面に貼られた、美術史上の絵画作品から決定されます。
≪1億1048万7500ドル from 森ビル（Untitled/Jean-Michel Basquiat）≫※横から撮影
モチーフとなったバスキア作品参画像〜同時期に森美術館で開催されていたバスキア展で撮影
水谷昌人≪王座の間（Crucifixion/Francis Bacon）≫2019年
≪王座の間（Crucifixion/Francis Bacon）≫※横から撮影
水谷昌人≪デイヴィッド・ホックニー:2（David Hockney・Lucian Freud）≫
≪デイヴィッド・ホックニー:2（David Hockney・Lucian Freud）≫※下から撮影
積層されたレイヤーは歴史を積み重ねた時間、溢れ出る絵具は絵画から発するエネルギーのようです。
また、もう一つの作品≪歓喜≫シリーズは、木製パネルに貼られた麻布のキャンバスが切り刻まれ、後ろから前面にかけてアクリル絵具が表出されています。
展示風景〜右：≪歓喜：1≫ 2019年
水谷雅人≪歓喜：4≫ 2019年
水谷雅人≪歓喜：2≫ 2019年
バックヤードにも展示されていました。
水谷雅人≪歓喜：3≫ 2019年
概要
水谷昌人（Masato Mizutani）
会場：HARMAS GALLERY
会期：2019年11月16日(土)〜 12月28日(土)※金土日のみオープン
時間：12:00〜19:00
オープニングレセプション：11月16日(土) 18:00〜20:00
