藝大3年生展
東京藝術大学 美術学部 絵画科 油画専攻 学部3年による展覧会「NI/O」 に伺いました。
筆者は藝大の卒展よりも、3年生展が好きで、いつも楽しみにしています。前回の3年生展も楽しく思い出されます。
藝祭や進級展で気になった学生の作品を追いかけている中で、3年生時の作品にはどこか自由でのびのびとした作品を見つけることが出来るからです。
4年生時の「卒展」になると、どこか力が入った襟の正された趣を受け取ることが多く、鑑賞している方にも余計な力が入っているような感じがするのです(筆者の勝手な印象かも知れません)。
NI/O
本3年生展の設定は「NI/O」という仮想都市が舞台になっています。
「NI/O」はNew Input/ Output(新しい入出力)の略称であり、新たなモノ・コトが持ち込まれたり、持ち出されたりする事で都市としての代謝を繰り返すという意味合い。個別の作品だけでなく、住民同士のぶつかり合いや連携の結果として立ちあがって来る都市の姿も、本展覧会の見どころです。
それぞれ決められた区画にアトリエを再現するような形で作品を展示されていました。
昨年の3年生展「蜃気楼」が正統派のペインティング作品が多かった印象でしたが、今回の「NI/O」展は現代アート寄りの作品が多かったように思いました。
都市の住人はそれぞれが競うように変化を付けていましたが、昨年の黄金世代に比べて気になった作品がなかったのは残念でした。
概要
東京藝術大学 美術学部 絵画科油画専攻 3年生 展覧会「NI/O」
日程:2019年01月06日(日)〜2019年01月14日(月)
時間:11:00-20:00
料金:無料
会場:アーツ千代田 3331 メインギャラリー