【個展】空間に飲み込まれる〜小笠原美環 「こわれもの」@MAHO KUBOTA GALLERY

小笠原美環「こわれもの」

小笠原美環さんの個展「こわれもの」を鑑賞するために、筆者の大好きなギャラリー「MAHO KUBOTA GALLERY」(外苑前)へお伺いました。

いつもご対応が良く、丁寧なご説明や心地良い鑑賞環境など、非常に好きなギャラリーの一つです。

展示風景より

限られた色数と色彩の微細な表現力が鑑賞者に底知れぬ可能性を提示してくれているようで、作品に取り込まれたような錯覚を覚えます。

左:《rucken》  2017 キャンバスに油彩 30x40cm 右:《raum 7》 2014 キャンバスに油彩 40x35cm

左:《skin 3》  2014 キャンバスに油彩 50x50cm 右:《kowaremono》 2018 キャンバスに油彩 50x40cm

《bird 1》  2017 キャンバスに油彩 170x210cm

大作が数点展示されていましたが、

展示風景より

左より《border 1》  2017 キャンバスに油彩 160x140cm《border 2》  2017 キャンバスに油彩 160x160cm《border 3》  2017 キャンバスに油彩 160x140cm

《border 1》 部分

左:《skin 2》  2014 キャンバスに油彩 75x65cm 右:《memories 4》  2017 キャンバスに油彩 100x80cm

《zwischenraum 1》  2018 キャンバスに油彩 40x40cm

手前右:《vessel 10》  2014 キャンバスに油彩 30x30cm

さらにこの奥のスタッフルームにも並べる場所がなかった作品たちが出番を待っているかのように収蔵されていました。キャンバスの外側〜余白部分が重要な作品なので、限られた点数しか展示できない制約があるようです。

ポートフォリオを拝見しましたが、以前に数多く制作されていた「ガラス玉」をモチーフにしていた作品も拝見することが出来ました。小笠原美環さんの描き方がガラス玉と調和されていて、とても印象に深く残りました。

巧みな表現力で作られる世界観は、揺るぎない位置を築き上げており、ただただ飲み込まれるような空間でした。オススメの展覧会です。

概要

小笠原美環
「こわれもの」
会場:MAHO KUBOTA GALLERY
期間:2018年09月20日(木) – 2018年10月20日(土)
入場料:無料