Haroshi「I versus I」
Haroshiの個展「I versus I」に伺いました。会場はNANZUKAです。
Haroshi は、2003年より独学で習得した技法を駆使し、スケートボードデッキの廃材を使った彫刻作品、インスタレーションを制作しています。
本展は、「己との戦い」をテーマにした渾身の新作を集めた個展になります。
今回展示される作品は、大きく分けて3つのシリーズから構成されます。
「GUZO」シリーズ
スケートボードとそのカルチャーを愛するものへの守り神としての彫像作品が「GUZO」シリーズです。
平面作品「Mosh Pit」
使い終わったスケートデッキを刻んで平らに並べ直し、スケーター1人1人の個人史とスケートボードカルチャーの総体を絵画として構成したモザイク平面作品が「Mosh Pit」シリーズです。
ソフビ作品シリーズ
古いプラスチックビニール製のアクションフィギュアを修復改造し、新たな命を吹き込んで生まれ変わらせたモノへの愛情を象徴するソフビ作品のシリーズです。
「Mosh Pitは、役目を終えたスケートボードの傷ついた美しい姿にフォーカスした作品です。スケートボードのグラフィックは、スケーターの繰り出すトリックによって各々の形に傷ついて(ペインティングされて)、その美しさは完成形に向かい、と同時に、終局にも向かっていきます。まるでMosh Pitのようにスケーターのぶつかり合うようなパッションを、その結晶でもあるスケートボードによってそのまま作品に閉じ込めたのです。
GUZOはスケーターを支えてきたスケートボード自体の自己犠牲の精神を尊いものとし、それを神格化した神像です。スケートボードの傷ついていく様は、まるで “ the passion of the skateboard “ といっても良いような、ドラマチックなもので、僕らの代わりに傷ついていくスケートボードを神様として復活させなくてはと思いました。
ソフビのシリーズは、子供の頃に僕らの手によって砂場やお風呂場で繰り広げられた激しい死闘の末、傷だらけになり破損したソフビ人形達を、大人になった僕らが今、またコンクリート上で激しい死闘を繰り広げ、深手を負わせたスケートボードによって修復し、傷ついた両者がお互いの足りない部分を補いながら、新たな形に進化していく物語です。」〜Haroshi
概要
Haroshi
I versus I
会場:NANZUKA UNDERGROUND
会期:2021年7月10日 – 8月8日
時間:11:00-19:00
休み:月曜、祝日