CONTACT つなぐ・むすぶ 日本と世界のアート展
原田マハさんが企画した「CONTACT つなぐ・むすぶ 日本と世界のアート展」にお伺いしました。
本展は、ICOMの京都大会を記念して開催された企画展で、会場は清水寺で開催されました。同所で近代西洋絵画が展示されるのは初めてのことだそうです。
清水寺の主な建物約30のうち、展示に使われたのは4ヶ所です。いずれの会場もアート作品と融合し、素晴らしい空間となっていました。
本展は原田マハさんの同名タイトルの著書「CONTACT」とも連動しております。
著書「CONTACT」は、直接会うことの出来無い作家が小説の中に登場し、時空を超える美術作家とのCONTACT(対話)を通じて、アートの魅力に迫る短編小説です。原田マハさんらしい優しい描写で、本展の出品作家たちが魅力溢れるキャラクターとして登場します。
本展の展示作品を以下にご紹介致します。
西門
清水寺の「西門」に展示された加藤泉さんの作品は、観光客の目にも直接触れる場所にあって注目を集めていました。
本展覧会の為に制作された作品で、加藤泉さん得意の人物画が西門のサイズにフィットして展示されていました。
成就院
通常は非公開の成就院ですが、広い和室にはたくさんの作家の作品が並んでいました。
成就院 茶室
成就院内にある茶室は数人しか入れないスペースですが、宮沢賢治、 森村泰昌、 シャルロット・ペリアンがそろい踏みしておりました。
経堂
重要文化財の経堂ではゲルハルト・リヒターの映像作品と《8枚のガラス板》が展示上映されていました。
通常では非公開の経堂の内部では、大型のスクリーンに投影したリヒターの映像作品を座って鑑賞することが出来ました。
徐々に変化する抽象画のような映像作品でしたが、大変素晴らしく、上映時間の40分があっという間に過ぎていきました。
馬駐
重要文化財の「馬駐(うまとどめ)に」には加藤泉さんの彫刻3体が展示されていました。
馬の代わりに可愛く収まっている感じが良かったです。
古美術のような佇まいで、場所と作品がマッチしていました。
まとめ
清水寺を舞台にした国際的な作家による美術展でした。
空調も照明もない歴史的建造物の中で見る美術展は、キャプションが排除され、ロープ等の遮るものも無く、作品との対話をじっくりと行うことが出来ました。
わずか8日間という短い会期が残念でした。
概要
「CONTACT つなぐ・むすぶ 日本と世界のアート展」
会期:2019年9月1日(日)~9月8日(日) ※会期中無休
開催時間:7:00~18:00(最終入場は17:00)
会場:清水寺(京都市東山区清水1丁目294)成就院、経堂、西門、馬駐
入場料:大人1,800円、子供(小学生以下)無料
*モーニングチケット(7時~9時入場)大人1,600円、子供(小学生以下)無料
*トークイベントとのセットチケット5,000円
主催:「CONTACT/CONNECT展」実行委員会、京都新聞、BS日テレ、anonyme
後援:ICOM京都大会2019組織委員会、京都仏教会、京都府、京都市、京都市教育委員会
協力:清水寺、清水寺門前会、三楽苑、MBS、ギャラリー小柳、ペロタン、株式会社オフィスマリーン
助成:文化庁2019年度日本博を契機とする文化資源コンテンツ創生事業「イノベーション型プロジェクト」