丸山直文さんの個展にお伺いしました。
多彩な色使いによって作られる作品が多い中にあって、本個展の作品はグレー1色のみ使われたモノトーンの世界観が支配していました。
そして驚くべきはその制作手法。キャンバスを濡らして床に平置きします。
その上からアクリル絵具で筆を走らせるのです。水で滲んだキャンバスの表面は乾かし、またその上から同じように塗り重ねていく行程を繰り返していきます。
作品によって塗り重ねる工程の回数は異なるようですが、10回ほど繰り返す作品もあるようで、ただただ驚くばかりです。
完成された作品は、絵具と水とキャンバスの複雑な関係性を完全に支配、コントロールすることに成功しているように感じました。
ギリギリの距離まで近づいて作品を確認すると、なめらかな絵具の伸びを見ることができます。広いギャラリーのスペースを使って引きで鑑賞すると、この制作手法の奥深さに驚くことでしょう。
水面の揺らめきや雲の表情、漂う空気の動きまでしっかりとこちらに伝わってくるようです
凄みを感じる作品にただただ圧倒されました。
インタビュー動画は下記より参照ください。
※4分30秒過ぎから実際の作品制作の模様が確認出来ます。
概要
展覧会名: ラスコーと天気
作家名: 丸⼭直⽂（Naofumi MARUYAMA）
会期: 2018 年 7 ⽉ 7 ⽇(⼟) – 8 ⽉ 10 ⽇(⾦)
会場: シュウゴアーツ
106-0032 東京都港区六本⽊ 6 丁⽬ 5 番 24 号 complex665 2F
開廊時間: ⽕〜⼟曜 午前 11 時 – 午後 7 時（⽇⽉祝休廊）
オープニングパーティー: 2018 年 7 ⽉ 7 ⽇(⼟) 午後 5 時より
