【企画展】会場中央の空虚が惜しい・・・。カオス*ラウンジ「破滅*アフター」@六本木ヒルズA/Dギャラリー

六本木ヒルズA/Dギャラリーで行われていたカオス*ラウンジ「破滅*アフター」にお伺いしました。

「カオス*ラウンジ」は、黒瀬陽平さんを代表とするアート集団です。

カオス*ラウンジの作家の作品に、インターネット/デジタル時代における新しい創作性、批評性が内在していると考え、このようなプロセスから生まれる我々の表現が独自の価値を持った「アート」である、という強い信念をもって作品発表を行っています。〜公式サイトより引用

2010年、カオス*ラウンジは「破滅*ラウンジ」という展覧会を開催しました。
2000年代に入ってインターネットが普及し、SNSが生まれ、ウェブプラットフォームが私たちのインフラとして整備していった時代に、ITエンジニアたちとともに作った展覧会でした。

「破滅*ラウンジ」から8年が経った今、もう一度、ITエンジニアたちとコラボレーションを試みます。この8年間で、情報社会についての議論も、情報社会そのものも、大きく変化しました。
私たちは、情報技術に何を求めているのか。どのような情報社会を望んでいるのか。変化する現実とともに、その理想もまた変化しています。
「破滅*アフター」は、時代とともに変化し続けてきた情報社会の夢とその欲望を、現代美術の視点から照らし出そうとする試みです。

黒瀬陽平

本展は8年前に行われた「破滅*ラウンジ」の続編的な位置にも存在しているようですね。

会場へ繋がるエスカレーターに乗ると、まず目に入ってくる梅ラボ=梅沢和木さんの作品に圧倒されます。

50号ほどの大きなキャンバスの中には細かなコラージュが沢山含まれていますが、全体としてまとまりの良い色彩と構成によって心地良く鑑賞することが出来ました。素晴らしい仕事っぷりですね。いつまでも見ていられました。

会場内は沢山の作家やエンジニアさんたちのインスタレーションや絵画作品、映像作品が並んでいました。

会場内の中央にぽっかりと穴が開いたような空間、それと分かる場所がありました。会場内で配布されたステイトメントによると、建築系のベンチャー集団「sampo」が予定していた出展を辞退したようで、その場所と分かる展示でした。何があったのでしょうか・・・。あえて晒している展示方法に少し違和感を感じました。

「sampo」ってどんな集団なんだろう?そう思って見つけたのがこちらの動画です。格好良いですね、素敵です。

代表の村上大陸さん、塩浦一彗さんたちの集団です。皆さん20代前半と言う若さ。これからの活動に期待ですね。

まとめ

展示全体の調和は取れていたように思いつつも、中央のぽっかり空いたスペースがどうしても気になってしまいました。

そして、今回のsampo辞退の一件、主催社側の裏話をを来場者にも共有する表舞台化することの意味も私には良く分かりませんでした。

晒すよりも何か方法がなかったのかなぁ・・・、とアート集団だからこその切り口とか返し方が見たかったです。

 

概要

カオス*ラウンジ 破滅*アフター

会場:六本木ヒルズ A/Dギャラリー

会期:2018.6.29(金)〜7.16(月) 会期中無休
時間は12:00~20:00。
キュレーション・演出:黒瀬陽平、藤城嘘
参加作家:梅沢和木、海野林太郎、ク渦群、こまんべ、杉本憲相、都築拓磨、名もなき実昌、藤城嘘、山内祥太、AltLayer、cottolink+小林太陽