【デジタル展】加山又造「Re又造 MATAZO KAYAMA」@EBiS303

加山又造

伝統的な手法に加え、さまざまな手法を取り入れながら独自の日本画を作り上げた加山又造。1927年に京都に生まれ、祖父は四條・円山派の絵師、父は西陣の染色図案家という家庭で育ち、東京美術大学(現東京藝術大学)を卒業。97年に文化功労賞、2003年に文化勲章を受賞し、2004年に死去するまで精力的に日本画を描き続けました。国内はもとより、パリ、ロンドン、北京、上海など世界中でも個展が開かれ、国際的な評価を得ている作家です。

Re又造 MATAZO KAYAMA

そんな加山又造の作品を、現代のクリエイターたちが「リクリエイト」する展覧会が「Re又造 MATAZO KAYAMA」です。会場は恵比寿のイベントホール「EBiS303」です。

アートディレクターとして全体を監修された内海真人氏によるギャラリートークも開催。横は特殊メイクアーティストのJIRO氏

今回はオープニング時に実施された報道向けの発表会に伺ってきましたので、筆者が感じた「4つの見所」をそれぞれご紹介していきたいと思います。

(1)観て楽しい

クリエイターによるギミックを施した平面作品や映像作品は良く出来ていて面白いですし、単なるデジタルアートでだけはない加山又造さんのオリジナル作品も展示されていて立体的な展示になっています。

「月と縞馬」1954年

天龍寺雲龍図

オリジナルの作品は幅広いジャンルで、作風の幅を感じ取る事が出来ます。

一番左端の画面だけはJIRO氏によるボディペイントを施したモデルさん「宮城夏鈴(女優)」が登場!

2016年5月開催されたG7伊勢志摩サミットの会場で公開された巨大陶板作品を映像演出で表現。「おぼろ」(美術陶板+デジタル・映像作品) 1986年 個人蔵

火の鳥

「火の鳥」1961年

4K映像をLEDに照射し、動画のように作品がゆっくりと動いていきます。
じっと視線を作品に向けているとゆっくりとした動きのある作品に目を奪われます。トリップしていくような感覚に襲われてしばし自分の感覚が麻痺していくように陥ります。

 

身延山久遠寺の天井画「墨龍」の原寸サイズを、会場の天井に再現。

(2)触って楽しい

触れるアート、ってアプローチが凄いですよね。陶板作品を触って楽しむ仕掛けがありました。

下の写真は陶板に作品を描いた作品。塗りの質感を楽しんで欲しい、と言うことで実現した企画です。

皆さん触る触る・・・。

陶板の作品はとある企業さんとのコラボで実現したようです。

(3)聞いて楽しい

巨大LEDスクリーンで鑑賞出来るスペースがあるのですが、超指向性スピーカーが仕込まれていて、ある場所でしか聞けない音があるんです。これ、結構面白いですから是非「鑑賞ポイント」を探してみて下さい!

「超指向性スピーカー」は上の方に仕込まれていました。

巨大LEDモニターの映像もクールでナイスでしたよ!

(4)撮って楽しい

「Re又造展」はスマホであれば撮影自由!沢山の撮影ポイントがあるのでSNSに投稿し放題です。

代表作「春秋波濤」。3枚のパネルで1作品が構成されています。鑑賞者はパネルの間に入って撮影してOKです。

「#Re又造」でTweetすると、無料で写真プリントをゲット出来るサービスも提供されていました。

 

まとめ

現地に行かなければ体験できないことばかりの展覧会「Re又造」。興味ある方は是非言って頂きたいオススメの展覧会です。今年度の上位に入る展覧会という手応えでした!