【個展】青木悠太郎 「double」MONO.LOGUES

青木悠太郎 「double」

青木悠太郎さんの 個展「double」に伺いました。会場は中野にあるMONO.LOGUESです。

MONO.LOGUES(中野)

青木さんの作品は、日常生活を題材とし、木材や金属といった身近な素材を用いて簡素な形状を組み合わせた彫刻作品を制作しています。

青木悠太郎《Zure》2021 杉、油性塗料

そして、場所の特性を入念に考察してから彫刻物を設置することで、建築空間のような作品としても成立させています。

展示風景

ミニマリズムの概念を有する青木の作品は、シンプルな要素が多い故に、観る側に自由な解釈を投げかけます。それにより作品に入り込むゆとりが生まれ、馴染みや親密性、共通性を私たちにもたらしているようです。

青木悠太郎《tu-ka》2021 杉、アクリル

また、青木は自らをとりまく様々な現象や状況、環境を自然体で受け入れ、事実としてただ現れた状態を作品として再現します。彼はそのような、自身のパーソナリティーも展示空間に反映させています。

青木悠太郎《夜》2021 杉、油性塗料

青木悠太郎《Sanjo Tsubame》2021 杉、油性塗料

展示風景

青木悠太郎《平行移動》2021 杉、油性塗料

青木悠太郎《untitled》2021 杉、アクリル、油性塗料

展示風景

<アーティスト・ステートメント>

私はアトリエに向かう時や、仕事、旅行で出掛ける時、常に車で移動している。
運転していると、車窓から見える景色が過ぎ去っていくのが分かる。
走り続ける中で、その景色、まだ見えている景色は動き続けている。
自分から離れるほど遅く、少しずつ対象が動いているのが分かる。
速く走るほど視界は狭くなり、近くのものは一瞬ですれ違い見えなくなる。
流れていく景色の中で、見えなくなったモノ、視界の端にわずかに見えたモノ。
移動速度によって変化する状況を捉えて、形にしていく。
見えるものは見える、見えないものは見えないものとして、認識できる空間を表現する。

 

展示の模型

展示空間をフルに使い切った気持ち良い展覧会でした。

概要

青木悠太朗 「double」

会場:MONO.LOGUES
会期:2021年11月26日(金)~12月20日(月)
日時:金・土・日・月のみオープン
金・月/ 13:00~18:00
土・日/ 12:00~17:00