【個展】初の絵画シリーズが展開〜宮島達男 「Uncertain」SCAI THE BATHHOUSE

宮島達男 「Uncertain」

宮島達男さんの個展「Uncertain」に伺いました。会場はSCAI THE BATHHOUSEです。

SCAI THE BATHHOUSE(谷中)

1と9の間を行き来する発光ダイオード(LED)の明滅によって、生と死、およびその周囲との複雑な関係性を表現して来た宮島達男さん。本展「Uncertain」は、ドイツの理論物理学「ハイゼンベルク」による不確定性原理を彷彿とさせるタイトルです。
量子力学に影響を受けながら、物事を真に予測することなど人間には不可能であり、またその展開は常に偶然性に委ねられている、と考えるに至った宮島達男さんの世界観を端的に表しています。

Painting of Change

宮島達男さんにとって初めてとなる絵画シリーズ《Painting of Change》は、「1〜9」までのデジタル数字が、7つに分割されたセグメントで壁面に表現される作品です。

展示風景

大小様々な5つのシリーズが並んだ展示室内には、特製の多面体サイコロがひとつ置かれ、あらかじめ決められた周期に従ってサイコロが振られます。

サイコロの入った箱

《Painting of Change》は、出た目に応じてセグメントを引く、あるい戻し、壁面の数字を変化させていく作品です。使用されないセグメントは床に整然と置かれています。

鑑賞者が振ったサイコロの目は、ギャラリストさんによって作品の一部が外され、或いは設置され、作品の部分は床に置かれていきます。

金箔が施された作品〜嵯峨篤さんによって支持体が制作されたそうです。

キャンバスにサインが施された宮島達男さん初の絵画作品

展示風景

展示風景

展示風景

Unstable Time

本展を構成するもうひとつのシリーズ作品が《Unstable Time》。
螺旋、円、直線 – 様々な形状で白い布に縫い付けられたLEDの数字が、各々のリズムで明滅を繰り返しています。
柔らかく、どのような形にも変化する布という素材を用いて、会期中に様々に姿を変えるそうです。

展示風景

展示風景

その他の展示作品

ブロアが別にあるビューイングルームでも作品が展開されておりました。

ビューイングルームの展示作品

宮島さんの作品に使われてるLEDの数字部分は、オリジナルで作られた独自のフォントです

ビューイングルームの展示風景

概要

宮島達男
「Uncertain」

会場:SCAI THE BATHHOUSE
会期:2020年11月7日(土)〜12月12日(土)
時間:12:00 – 18:00
宇休み」:日・月・祝日休廊