高松市美術館コレクション+ 「身体とムービング」
高松市美術館で開催されているコレクション展に伺いました。
美術館コレクションとゲストによる作品を組み合わせて紹介する「高松市美術館コレクション+( プラス )」。今回のテーマ は、「身体」と「ムービング」です。
第一室
まず第一室では、「制作行為における身体と動き」に着目。
兵庫県尼崎市が所蔵する白髪コレクションを全国の美術館で紹介する「白髪一雄発信プロジェクト」と共同し、足で描くアクション・ペインティングという独創的な制作スタイルで国際的な注目と高い評価を集めた白髪一雄さんの初期から晩年に至る作品の魅力に迫ります。
そして、白髪一雄さんも参加した「具体 美術協会」のリーダー・吉原治良さんの「これまでになかったものを創れ」という教えのもとで行われた、若き美術家たちの実践と探求を、田中敦子さんの《電気服》をはじめとした高松市美術館の“具体”コレクションによって紹介されています。
田中敦子さんの代表作《電気服》は、高松市美術館の所蔵作品です。
なお、《電気服》は通常時は電気が点いておりません。26分間ごとに通電が行われておりました。
二室目
二室目は、「旅や移動とともにある制作行為」に着目し、絵画や映像作品を紹介します。
イギリスの港町のギャラリーで、窓から刻々と差し込む光と自らの身体が対話するように描いた石田尚志の《REFLECTION》、ログズギャラリー (浜地靖彦 と中瀬由央が1993年に結成したアーティスト・ユニット名 ) による実際のドライブで記録された映像と音響が螺旋的に再構成される《DELAY》などの所蔵作品のほか、ゲスト作家として近藤亜樹さんと中園孔二さんの作品展示がありました。
近藤亜樹さんの絵画には「生きる行為と喜び」が溢れており、かつて暮らした小豆島にまつわる命を慈しむ作品に心揺さぶられます。
また、若くして高松の海でその人生を終えた中園孔二の、高速度に湧くイメージと身体の反応による作品群は、見る人に瑞々しく訴えかけてくれるでしょう。
概要
高松市美術館コレクション+(プラス) 身体とムービング
会場:高松市美術館2階展示室
会期:2020年7月23日(木曜日・祝日)~9月6日(日曜日)
休館日:月曜日(ただし、8月10日(月曜日) 開館、翌8月11日(火曜日) 休館)
開館時間:午前9時30分~午後5時(入室は閉館30分前まで)
※ただし金曜日・土曜日は午後7時閉館
特別協力:公益財団法人 尼崎市文化振興財団、株式会社ログキャビン、小山登美夫ギャラリー、シュウゴアーツ
観覧料:一般 800円(640円)※65歳以上も一般料金 大学生 500円(400円) 高校生以下 無料※( )内は20名以上の団体料金
※身体障害者手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳所持者は入場無料
※8月1日(土曜日)は「美術館の日」のため観覧料無料