【2人展】大久保如彌&ルル・モン「Real Fairy Tale」@GALLERY MoMo Roppongi

大久保如彌 ルル・モン「Real Fairy Tale」

大久保如彌(なおみ)さんと台湾人アーティスト、ルル・モンさんによる2人展「Real Fairy Tale」にお伺いしました。会場はGALLERY MoMo Roppongiです。

GALLERY MoMo Roppongi

大久保如彌さんは1985年、ルル・モンさんは1982年生まれの女性作家。滞在地ニューヨークで出会い、本展に繋がりました。

会場内は白を基調に柔らかな照明で明るい雰囲気でした

自身が見つめる女性と、他者から見られる女性について、西洋のおとぎ話を引用しながら表現しています。

大久保如彌《お願いだから、起こさないで・・・》2019年

大久保如彌《どれにしようかな…おとぎ話しシリーズ》2019年

大久保さんの作品に登場する女性は、どの登場人物も顔が隠されて描かれています。
ご本人に伺ったところ、次のようなお返事を頂きました。

顔が見えないことで感情が見えず、たとえ理想的で華やかなイメージに見える作品でも、実際にそこにいる人物がどの様な感情を持っているかは分からないようにしています。

また、顔を見えなくすることによって、鑑賞者が自分をそこに投影できることにも繋がっていきます。そして、絵画史の中で絵画の中に描かれる女性は常に「見られる対象」として存在していました。

常に後ろ姿しか見せない人物を描くことで「見る」と「見られる」の関係や鑑賞者自身が自分の「視線」に気がついてもらえたらとも考えています。

大久保さんのおっしゃるように、想像力を掻きたてられながら作品に没入していきました。

大久保如彌《あなたのせいでしょ…おとぎ話しシリーズ》2019年

展示方法も特徴的でした。作品を天井から吊るしたり、床に置いたりすることで、鑑賞者はギャラリー内を回遊するように動いていくことになります。

大久保如彌《ずっと待っているから…おとぎ話しシリーズ》2019年

大久保如彌《伝えたいことがあるの…おとぎ話しシリーズ》2019年

2人の作品に共通しているのは、素材に鏡を採用しているところです。
鑑賞者自らも作品を見ながら、自分の顔に直面せざるを得ない仕掛けになっています。

金色に輝くのは、作品の裏側に仕込んだプレキシガラスのミラーシートです。

ルル・モン《ここから出して!私を引き止めることはできないわ!鏡を覗き込むシリーズ》2019年

背部の光が発光するとマジックミラーの中が明らかになる仕様です

ルル・モン《ひと口お食べ、そしたらあなたの夢は全部叶うだろう…鏡を覗き込むシリーズ》2019年

《ひと口お食べ、そしたらあなたの夢は全部叶うだろう…鏡を覗き込むシリーズ》※部分

《ひと口お食べ、そしたらあなたの夢は全部叶うだろう…鏡を覗き込むシリーズ》※部分

銀色に光輝いている特徴的なDMも印象に残りました。

共通する「鏡」を想起させるDM。

大久保さんの細かくて丁寧な絵筆の筆致と、綺麗に磨かれた作品裏の黄金ミラーがとてもが印象的でした。
鑑賞者にとっては想像力を掻きたてる刺激的な展示になりました。

概要

大久保如彌&ルル・モン
「Real Fairy Tale」
会場:GALLERY MoMo Roppongi
会期:2019年3月30日 ~ 2019年4月20日
営業時間 :12:00 – 19:00 ※日曜・月曜・祝日休み
オープニングレセプション: 4月6日(土)18時〜20時