【版画作品進呈】公益財団法人「アダチ伝統木版画技術保存財団」お得な賛助会員加入のススメ

公益財団法人アダチ伝統木版画技術保存財団

「公益財団法人アダチ伝統木版画技術保存財団」(以下、アダチ版画)という組織をご存じでしょうか?

ショールームは地下1階。土日でも静かに過ごせます。

浮世絵をはじめとする日本の伝統的な木版画の後継者を育成する、という明確なミッションのため、さまざまな活動や取り組みを推進している団体です。主な活動は下記です。

  1. 復刻版浮世絵版画の監修
  2. 現代木版画の制作監修
  3. 研究・技術・絵画・素材・広報の5部門における研究者に対する奨励金の交付
  4. 後継者育成のための研修実施
  5. 技術実演会や木版画教室など、国内外での啓蒙活動
  6. 常設展示場(東京・目白)での版画作品展示
  7. “21世紀の浮世絵師の発掘”を目的にした公募展「アダチUKIYOE大賞」の運営

賛助会員

そんなアダチ版画の取り組みの1つに「賛助会員制度」というものがあります。
これは、アダチ版画が取り組んでいる各種の活動をサポートする会員組織で、木版画の後継者育成に理解のある個人や企業が支援するものです。

年会費は、個人会員が「1口:2万円」法人会員は「1口:10万円」で、入会月度から翌年同月末までの1年間となります。

そして、この会員の特典が素晴らしく、アダチ版画で刷られた「木版画作品」を1口に付き1枚もらう事が出来るのです。

進呈作品のリストは毎年更新されます。

2018年(平成30年)進呈作品リスト(PDF)はこちら

進呈作品は額装されていませんので、別途1万円支払って額装をお願いするか、自分で好きな額装を行うか、任意で選択出来ます。

実際に送られてきた

実際に発送されてきた作品をご紹介します。※送料はアダチ版画さんが負担してくれます。
筆者はなじみの額屋さんで額装するため、注文したのはシートのみでしたが、運送会社は佐川急便で、梱包がやや心許ない感じでした(到着は無事でした)。

額なしだと、梱包が不安定なので要注意です。

筆者が選択したのは第8回UKIYOE大賞受賞者の今井鉄朗さん作品「都会の隙間」。
制作の様子はアダチ版画さんのサイトに詳しく記載されていますので参照してみて下さい。

今井鉄朗《都会の隙間》サイズ:345mm×230mm エディション:50

進呈される版画作品は、後継者育成を目的とするアダチ版画さんの行動理念から若手の彫師や摺師が担当します。
今回の今井鉄朗さん作品には、彫師で中澤博美さん、摺師は山田咲さんが担当していました。

作品は年次によって変更されます。
葛飾北斎や歌川広重など過去の名作はもちろん、現代作家とのコラボレーション作品など幅広くリストアップされています。

こちらは2013年の進呈作品 川島秀明《風》

ちなみに、アダチ版画の作品に使われる支持体の和紙は、ほぼ100%「越前和紙」を使っているそうです。
和紙の中でも最高級ブランドとも言える「越前和紙」で刷られた版画はとても風合いが良い仕上がりです。

クレジットには彫師、摺師、作品(エディション)数、発行年度などが記載されていました

2万円という年会費で進呈される作品ですが、現代美術作家さんによってはお得な価格になる場合もありそうです。

文化継承の一翼を担う会員で、さらに版画作品が進呈されるというお得な企画です。
作品リストを手に、賛助会員への加入を検討されてみてはいかがでしょうか?

アダチ版画研究所

進呈作品はショールームに展示されていますので、ご自分の目で確認することも可能です。
また、純粋に版画作品を楽しむ目的で行っても満足感を得られる施設ではないでしょうか。

ショールームはJR目白駅から約10分。分かりにくいのでGoogleMapをオススメします。

広い展示空間で、落ち着いて鑑賞することが出来ました。

葛飾北斎 富嶽三十六景《神奈川沖波裏》

進呈作品の展示〜左:今井鉄朗《都会の隙間》 右:奥村彰一《TROPICAL 贈福》

草間弥生さんの作品《わが心の富士はかたる》は抽選販売で30万円だったようです。

この記事をご覧になって下さっている皆様にも、賛助会員加入の検討をしてみてはいかがでしょうか。

概要

アダチ版画研究所 常設展示場
住所 161-0033 東京都新宿区下落合3-13-17
電話番号 03-3951-1267
FAX 03-3951-2137
営業時間 火〜金 午前10時〜午後6時 / 土・日曜日 午前10時〜午後5時 / 月曜・祝祭日 休業
アクセス 1) JR山手線「目白駅」徒歩 10分
2) 都バス白61系統(練馬車庫前-新宿駅西口)「下落合3丁目バス停」徒歩 3分
※駐車スペース有(1台分)