ハシヅメユウヤ「 4 -four- 」
イラストレーター「ハシヅメユウヤ」さんの個展に伺ってきました。会場は月島の「TEMPORARY CONTEMPORARY」です。藤子・F・不二雄さんのキャラクターを連想させるモチーフで知られるハシヅメユウヤさんですが、会場は若い年代の男女が訪れていてなかなか人気がある作家さんだというのが第一印象でした。
入口付近のグッズ売り場を抜けると下記動画のインスタレーションが出迎えてくれます。ぱちくりと瞬きしてくれました。
ドローイング作品
「なんでも質問して下さい」と気さくに声を掛けて頂いたので、ハシヅメユウヤさんご本人とお話しをすることが出来ました。
意外だったのは、話しのはじめから藤子不二雄さんの名前が出てきたことです。影響を受けて作品を作っていることを堂々と宣言されていたので先手を打たれたと思いつつ、かえってスムーズに話しを聞くことが出来たのかも知れません。
モチーフとなる各キャラクターについては特に設定などの背景は無いようで、今まで積み重ねてきた作品を色違いなどで表現したり、表情に変化を付けたりしているようです。
なお、ハシヅメユウヤさんは美術の勉強をしてきた方では無く、PC上で作品制作してジクレーやシルクスクリーンで出力する事をメインに制作活動している方のようです。
プリンティング作品
ジクレー印刷をキャンバスに落とした次の作品は精巧で綺麗な印刷技術が施され、S30号のサイズ感も手伝ってかなりの迫力を感じました。
ハシヅメユウヤさんはフラット色面で描かれた作品がお好きなようで、現代の技術を生かして行くことに躊躇無くチャレンジしていきたいとのお話しをされていました。
まとめ
パクリ、オマージュ、トレース、パロディ・・・という議論もあるようですが、どこに位置するのかは専門家にお任せするとして、一般的な作家の個展にあるような「ステートメント」は無く、会場も通常のギャラリーでは無くレンタルスペースでした。アート業界とは一線を引いているのか、ご自身の判断なのか伺うことは出来ませんでした。
作品の販売状況は出足から好調のようで赤丸シールが多く見られましたし、グッズとしてのセールスも好調の模様です。ユーザーからの支持は一定数あるようですからビジネスとしてはある程度成功しているのではないでしょうか。
作品のチカラは会場で拝見して強く感じました。特に30号もの大きさに印刷されたジクレーの見事な完成度には感心しました。一方で作品を通して鑑賞者へメッセージとして伝えるような何かを探すことが出来ませんでした。
親しみやすいキャラクターだからこそ出来るコミュニケーションがあるはずなので、さらなる活躍を期待しています。
概要
橋爪悠也 solo Exhibition
「4 -four-」
会場:TEMPORARY CONTEMPORARY
東京都中央区月島1-14-7旭倉庫2F
期間:2018.9.21(fri)~ 9.27(thu)