「archi + anarchy II II II 」
URANOの所属作家による合同展「archi + anarchy II II II 」にお伺いしました。
展示作品の中では小西紀行さんのドローイングがとっても魅力的に映りました。
展示作家
岩崎貴宏 (1975年広島県生まれ)
歯ブラシ、タオル、文庫本の栞、ダクトテープなど身の回りの物で、繊細で儚い風景を作り出し、見慣れた日用品を別のイメージに転化することで、固定化された私たちの視点を揺さぶる。昨年第57回ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展日本館での個展が評価され、芸術選奨 (美術部門) 文部科学大臣新人賞を受賞。6/6からスパイラルガーデンで開催される「近くへの遠回り – 日本・キューバ現代美術展」に参加。本展では日本未公開の作品を中心に展示する。
大木裕之 (1964年東京都生まれ)
カメラを手に国内外を旅しながら、移動と日常的思考から生まれる哲学的な言動と、オーヴァーラップなど折り重なるイメージの連続によって、我々の生きるこの世界を捉え、更新と接続を試み続けている。近年は「虹のキャラバンサライ – あいちトリエンナーレ2016」に参加したほか、香港M+にビデオおよびフィルム作品がコレクションされたばかり。本展では、2004年から毎年5月に撮影を続けている「メイ」シリーズの最新作を発表する。
小西紀行 (1980年広島県生まれ)
人間の「群れ」の最小単位としての「家族」について思考し、人物たちの互いの関係や、空間と身体のバランスは、入念な思考を凝らして、大きくうねる自由な筆致と鮮やかで深い色彩で描かれる。2016年に Prudential Eye Awards ファイナリストにノミネート、2017年には「ヨコハマトリエンナーレ2017 – 島と星座とガラパゴス」、金沢21世紀美術館「コレクション展2ダイアリー」(2017年) に参加、上海のギャラリー AIKE で大規模な個展が開催されるなど活動の幅を広げている。本展では「ヨコハマトリエンナーレ2017」で発表した大作および新作を展示する。
高嶺格 (1968年鹿児島生まれ)
映像インスタレーション、写真、彫刻の他、近年では自らが構成/演出した舞台作品も手掛け、社会システムや集団意識による潜在的な抑圧や支配を、自らの身体を使った表現で批評的かつアイロニカルに可視化する。6/6からスパイラルガーデンで開催される「近くへの遠回り – 日本・キューバ現代美術展」に参加。「ジャパン・シンドローム~水戸編」が KADIST のコレクションに収蔵されたばかり。本展では「コンニチハ技術トシテノ美術」(2017年せんだいメディアテーク) で発表した新作を展示する。
西野達 (1960年愛知県生まれ)
街のモニュメントや街路灯などを取り込んで部屋を建築しリビングルームや実際にホテルとして営業するなど、パブリックなものをプライベートに変容させることで日常的な観念を壊し、鑑賞者に強烈な刺激を与える。昨年の西野達 in 別府展、ほか全国各地での大規模な展示の功績が評価され、芸術選奨 (美術部門) 文部科学大臣賞を受賞。6/22からパレ・ド・トーキョーで開催される「CHILDHOOD Another banana day for the dream-fish」に参加。本展では「『そこまでやるか』 壮大なプロジェクト」(2017年 21_21 DESINGE SIGHT) で発表した新作を展示する。
横山裕一 (1967年宮崎県生まれ)
疾走感のある描線やオノマトペ、途切れることなく描かれる時の流れや独特なキャラクターが特徴の「ネオ漫画」で知られ、著書は日本、フランス、アメリカ、イタリア、スペイン、ロシアなど多数の国で翻訳、出版されている。6/16からパリの Galerie Anne Barrault でフランス人作家との二人展が開催される。6/22からはパレ・ド・トーキョーで開催される「CHILDHOOD Another banana day for the dream-fish」にも参加。本展では初期の貴重な人物画を展示する。
概要
archi + anarchy II II II
岩崎貴宏、大木裕之、小西紀行、高嶺格、西野達、横山裕一
会場:URANO
会期:2018年6月9日 – 7月14日
※オープニングレセプション: 2018年6月9日(土) 18:00 – 20:00